Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

IRIBE トラックレーサー分解 ハンドルとサドル

2014-08-20 20:11:04 | ピスト
前回から分解を始めた IRIBE イリベのトラックレーサー
今回はハンドルとサドルを外します





前回までにクランクも外し今はこの様な状態です 組み替えには違う
部品を使う予定なので全ての部品を取り外します




ステムは NITTO N.J. PRO AA 角度 58°の前下がり
ステムです ハンドルは B123 でしょうか






ハンドルを外す前に現在の位置をマーキングしておきます
何かの都合でまた元に戻す事が有るかも解りません
その時の為です






ステムの頭の 6角のボルトは 6mm のアーレンキーを
使います 引き上げ棒を緩めます ※ 正ネジです






引上げ棒を緩めると簡単にステムを抜く事が出来ます
ここが固着するととんでもない手間が掛かるので
ステムの挿入部にはグリスを塗っておいた方が良いですね





ドロップが 170mm 有る深曲りのハンドルです 最近のロードでは 120~140mm 程度のドロップを
使うのでやはりかなり深いハンドルです






ヘッド小物は NJS の刻印入り Hatta の SWAN が
使われています




サドルを外しましょう KASHIMA ファイブゴールド
FG-7P ですね レール巾 30mm のサドルです






このフレームのシートステーは集合ステーが
使われています 綺麗な工作です






シートピンを緩めるのは 5mm のアーレンキーを
使います




シートポストは少し抜き難いです ゆっくりと回しながら
抜くと良いですね ここも固着を防止するグリスの塗布を
しておきたい所です




これで全ての部品を取り外しました





ロードレーサーと違いわずかこれだけの部品構成です でもこれら全てに拘りが有り
選手それぞれが大切にする部品です 組み替えに使う部品も私の好みが反映され
全く違った部品を使う事になります 今回の作業はまだしばらく続きます

前回の作業 【 IRIBE トラックレーサーを分解 ホイール クランク等 】

次の作業 【 ハンガー小物の取り外し IRIBE 】

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IRIBE トラックレーサーを分解 ホイール クランク等

2014-08-19 20:15:43 | ピスト
組み替える為に前回から作業を進めている IRIBE のトラックレーサー
今回はリアホイ―ルやクランクを外して行きます





私の友人が競輪競走で使っていたトラックレーサーですが 私が乗れる様に
組み替える事にしました






前回すでにメンテスタンドに乗せています
まずチェーンから外す事にしましょう




この自転車のチェーンには半コマを使っています
これには正しい使い方が有ります それは以前の
記事で紹介しています お時間が有ればどうぞ
ご覧になって下さい

過去記事 【 チェーン 半コマの使い方 】




チェーンを外しましょう 私はこちらの方が
やり易いのでチェーンステーの下で作業を行います






トラックレーサーのチェーンは一ヶ所ボルトと
ナットで繋いでいるので 使う道具はマイナス
ドライバーとプライヤー ドライバーは柄の短い
スタビが使い易いです この辺りの工具は自分の
好みで選べば良いでしょう




チェーンの裏側に有る小さなナットをプライヤーで
掴みます





マイナスドライバーでボルトを保持しますが ドライバーは固定しプライヤーで
ナットを緩めます ※ 正ネジです






ナットが外れました






ボルトはチェーンのアウタープレートにねじ込んで
有るので ドライバーで緩めて外します




チェーンを繋いでいたボルトとナットです






チェーンを自転車から外しパレットに取りました
ここでもう一度繋いでおくと良いですね






リアホイールを外します 緩めるのはハブナットです






トラックハブは前後共 15mm レンチを使います






ナットを緩めればホイールを後ろへ引っ張れば
簡単に取り外せます






ハブは古い DURA-ACE の両切りを使っています
ハブの左右に小ギアが付いています






次はクランクを外しましょう この状態、ギアが付いた
ものは正確にはチェーンホイールと呼んだ方が良いですね
クランクは SUNTOUR SUPERBE PRO シュパーブプロです






クランクを外す為には まず中心に有る
フィキシングボルトを外します これは 14mm と 15mm の
サイズが有り この様なレンチを使いますこれの 15mm は
先程ハブナットに使っています






またコッタレスクランクの抜き工具の頭が
14mm のボックスレンチになっています






今回はクランク抜き工具を使ってみます ソケットを
ボルトの頭に入れモンキーレンチで緩めます 正ネジです






フィキシングボルトが外れました






左側のクランクもする事は同じです






クランクを外すのはこれからです クランクの入口には
メスネジが切って有りここに 抜き工具をねじ込みます






クランクに抜き工具を装着し モンキーレンチで
工具の頭を締め込みます 正ネジです






力が必要なのは最初だけで クランクがゆっくりと
抜けて来ます 外れたクランクとハンガーの右側です






左側も同じ手順で作業を進めます これで
左右のクランクが外れました





今回取り外した四角テーパーのクランクには ISO と JIS の二種類の規格が有りますが
SUPERBE PRO は ISO 規格です これは当然シャフトも同規格を使う必要が有ります
ただ規格違いも使える事も有りますが 現物同士で試してみないと判断出来ないですね

記事が長くなって来たので続きは次回にさせて頂きます

前回の記事 【 IRIBE イリベ トラックレーサーを組み替える 】

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IRIBE イリベ トラックレーサーを組み替える

2014-08-18 20:24:20 | ピスト
私が保管しているトラックレーサー IRIBE イリベ これを組み替える事にします





IRIBE イリベのトラックレーサー 私の友人が競輪競走で使っていたものです
彼は事故で天国へ行きました その後大切に保管していましたが私が乗れる様に
組み替えます さすがに競輪で使っていた自転車は私の知らない動き方をします 
自転車の形が大きく変わると思いますが 許してくれるでしょう




一度全ての部品を取り外し分解します






この後メンテスタンドに乗せますが その前に
ペダルを外します ペダルは下の方が作業がし易いです






ペダルレンチは 15mm 右は正ネジ 左は逆ネジです
左右のペダルを外しました






フロントホイールを外します トラック用のハブナットは
前後共 15mm スギノのハブレンチを使います






ネジは正ネジ このサイズのレンチで緩む位の
締め付けです




メンテスタンドに乗せました






分解してしまうと もう各ポジションが測れません
今の間に計測しておきます これをしておくと役に
立つのですが もうそれを利用する人はいません
でも残しておいてやります
レーザー水準器から照射された光源はこの様に
水平線と垂線が見て取れます 縦軸は B.B 芯に
合せています






水平線は前後のハブ芯に合せます 前後同径の車輪を
使う自転車はこれで水平にセットされています




B.B 芯から上に伸びたレーザーはトップチューブを
照射し天井まで伸びています






水平にセットされたホリゾンタルのフレームは
トップチューブが水平になっています




これは B.B 芯から伸びたレーザーを頼りに
サドルの後退寸法を測っています この寸法は
UCI 規則で トラック競技の短距離種目を省いて
B.B 芯より 5cm 後退させる必要が有ります

これには選手の身体上の理由に依る特例は有りますが
サドルの先端が B.B 芯より前に出る事は絶対に許されません




一般的に言われる シートチューブやトップチューブの
サイズ等もメジャーを使って測り記録します





この様に各ポジションを書き留めておくとフレームを交換した時などとても助かります
この自転車に乗ると私にはその動き方がとても不思議でした 
この図を見ると サドルの前下がり具合からサドルの後部を使う事はあまり考えていませんね
何時でもお尻を前に移動出来るセッティングです それに併せてサドルの前後位置に依り凄く
前乗りになります
ハンドルの上下位置も前輪より 21mm 下に有ります これは自転車競技なら規則に抵触しますが
これも加わり前輪に体重を預けた様な乗り方になります 私の感覚では前輪はそっと転がすだけ
なんですが 競輪競走では前輪の役割は想像以上に大きそうです 
※ 競輪競走では UCI の競技規則は適用されません

これだけの資料は残しておきます又いつでも再現出来る様に・・・ 次回から各部品を
取り外して行きましょう

次の作業 【 IRIBE トラックレーサーを分解 ホイール クランク等 】

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レーサーシューズを修理する

2014-08-16 20:19:56 | 自転車部品・用品
自転車に乗る為に必要なレーサーシューズ これも自転車と同じで使えば傷みます 
そして普段からの手入れも大切な事だと思います 今回はそんなシューズの修理を
行ってみます





私が用意しているシューズで最近はあまり見る事が無くなった、紐を使うタイプです
このシューズを使うのは保管している選手時代のロードレーサーとトラック用の自転車に
乗る時です これが少し具合が悪くなったので修理をします




メーカーは GAERNE ガエルネで商品名が KEIRIN
一時カンパニョーロを含め海外のメーカーが競輪に
参入して来た時期が有りました その頃の製品です






シューズの裏には最近のクリートでは無く 
桟(さん)と呼ばれるシューズプレートを使います






これは現在主流のビンディングペダルでは無く
クイル型やラットトラップと呼ばれる物にトウクリップと
ストラップを装着して使います






シューズの裏側では桟がペダルのプレートに
はまっています




そんな用途のシューズです最近は使う機会も無く
靴置場に保管していました




久し振りに手入れをしようと出すと あらこれは
困りました 靴が古くなると未使用の物でもこう
なる物が有りますね このタイプの靴はもうそれ程
多くの種類が流通していませんし 使用頻度も低い
のでこれを修理しましょう






靴屋さんにお願いしようかとも思ったのですが  自分で
する事にします 底を付け替える際に元の位置を間違いなく
再現したいので 何ヵ所かマーキングをしておきます






シューズプレートは時間を掛けて自分の好みの位置に
合せて有るので底の復元は確実に行いたい処です 
この辺を靴屋さんが理解してくれたら良いのですけど 
何処まで気を使って下さるかはちょっと解らないですよね




マーキングが終わったので 靴の底を剥しました
調子良く作業を進めていますが こんな事は今迄
した事は有りません(笑)






古い接着剤をスクレバーやペーパーを使い除去しました
古い接着剤がまだ完全に乾燥せず粘度を保っていたのは
ちょっと驚きです






靴と底の接着面をラッカーシンナーで綺麗に
拭き取りました




双方を貼り合わせるには接着剤を使います
在庫の有る中で何を使うか迷いましたが 
ボンド G17 を使います 可も無く不可も無く
用途の広い接着剤ですね これで行けるでしょう






靴と底の両方へ、接着剤が外へはみ出さない様に
気を付けて全体に塗り拡げました






台金を用意します 靴の修理屋さんで良く見ますね
この治具に靴をセットします






双方の接着剤の表面が指で触っても引っ付かない
程度に乾いた頃 靴と底を貼り合わせます 
元の位置からずれない様 注意を払います




靴の先端の位置決めをしゴムハンマーで叩き
圧着して行きます






踵は台金の小さな部分を使い 隅の方まで確実に
圧着します






上手く元の位置に復元出来ています




同じ手順で左右共上手く行きました




最後は靴用のクリームを使い綺麗にして完了です 





今回は絶対の自信が有って進めた作業では有りませんでしたが上手く出来ました 
接着剤を使う仕事は難しいですね

以前は革を使った自転車用のシューズを作っている靴屋さんが何件か有ったので 
そんな所でオーダーもしましたが もう靴屋さんが無くなりましたね 昨年だったかな
関東の有名な所も廃業された様です 

以前はこんな事もしています 【 サドル 革の張り替え 】 これは満足度の高い作業でした

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自転車 クイックレリーズの作動量

2014-08-14 21:07:25 | 自転車部品・用品
車輪の脱着を容易に行う為に 多くのスポーツバイクに使われるクイックレリーズ
これはレバーで開閉しますが その時どの程度動くのか作動量を確かめてみます





これは先日、初めて使ってみたチタン製のクイックシャフトです
思う処が有り新たに色違いを 2set 購入しました 今回の検証も
このクイックを使った事から始まります




チタン製ですがそれ程高価な物では有りません






前回装着したのは同じ商品でブルーの物
この変速機側のナットの直径がやや小さく
今迄のものではナットを外さないと車輪の脱着が
出来なかったのが ナットを付けたまま行える様に
なりました これが追加で購入した大きな理由

副因は 赤いハブにブルーのレバーこれを解消
したかった(笑)






そんな理由で新しい物を注文し手元に届きましたが
ナットの具合が少しおかしい・・






その状態が分り易い様に差し金を当てていますが
上: シャフトに対してナットが直角にねじ込めない
下: 正常な物はシャフトとナットが直角になる






商品に不具合が有った事をメールと電話で購入先へ
連絡 対応も良く次の日に速達で部品が届きました
自転車を楽しむ為にはお店選びも大切です






これは速達で届いたコニカルナット 今回の原因は
ナットのネジが真っ直ぐに建て込まれていなかった
製造時の不具合だと思います






そんな事も有りましたが 今回買ったのはチタン色に
類似したシルバーと金色です




この商品もう少し雑な造作かと思っていましたが
樹脂カラーと接触する部分が面取りされるなど
思っていたより丁寧に作って有ります





さて、前回このクイックシャフトを装着した時 保持力がかなり弱く感じました
それはクイックを開閉する際の作動量が少ないからだと思ったのですが 
それが正しいのか他のメーカーのクイックレリーズと比べてみます




測定方法としてレバーをオープンにした時と
クローズにした時にナットまでの寸法を測り
その作動量を計算してみます





その結果です Campagnolo は RECOR と Nuovo TIPO MAVIC は KSYRIUM と HELIUM
シマノは DURA-ACE と 下位グレードの物です これら全ての作動量は 2mm と言う結果です
これだと今回保持力に不安を感じたチタンの物は これ以外に理由が有ると言う事になります 




今回採寸に使ったのは金属製のスケールで
測れる単位は 0.5mm 程度それを目視で行いました
ただ普段から仕事でスケールを多用していますから
それ程の誤差は無いと思います




するとクイックの動作の軽さと締め付け不足を
感じるのは やはりこの樹脂製のカラーでしょうか






実際に使うと樹脂がレバーに押され凹んだり
変形も起こします これでは樹脂が完全に
押し潰されるまで クイックの力はここで吸収
されてしまいます 処が押し潰すまでの力は
アルミレバーの大きさや強度を考えるとそこまで
力を加える事が出来そうに有りません

この辺が保持力に不安を感じる部分なんでしょう






あまり皆さんにお勧め出来ませんが 私はもう少し
注意しながら使ってみます ブルーからシルバーに
交換しました






フロントも交換します






自転車に装着するとブルーより随分 大人しく
なりました






樹脂カラーにはレバーの跡や他の癖が付いています
ブルーのハブにはこれで良いですね





あまり品が無いと思っていたゴールドも案外綺麗ですね 

今回のクイックレリーズ、この商品を取り扱っている本職のメカニックからも
車輪の固定が充分でないですよとアドバイスを貰いました 私は今の自分の脚力や
乗り方を加味し少し使ってみる事にしましたが 皆さんが同じ物をお使いになるなら
充分注意を払った方が良いでしょう ただそんな事を承知の上ならこの重量は魅力的です
自転車整備で一番大切な事は走行中にトラブルを起こさない事 これは忘れてはいけません

これの関連記事 【 チタン製クイックシャフトに 取り換える 】

コメント (2)
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