森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

「功名が辻―永遠の夫婦」その時人は過去に旅する

2006-12-11 10:40:34 | ドラマ (大河)
 とうとう最終回が終わってしまいましたね。

 私にとっては感動の最終回でしたが、みなさんはどのように感じられましたか。

―「八代将軍吉宗」の時の親子関係が復活している。遠路はるばる来たのに堀尾氏、千代に叱られてる。千代といと、としの尼アマ同窓会のシーンは「利家とまつ」のラストシーンみたいだ。祖父衛新右衛門のあの時の子供は、見かけないと思っていたら医者になっていたのか。―などと細かい事を書き出したら、あれもこれもとありそうな一時間でもありましたね。

 あれもこれもは無理ですが、その中で、最後にちょっとホッとしたのは高台院様のことです。先週、私は彼女は少しぼけてきたという演出なのかと思っていたのですよ。なにやらセリフでも重大なミスがあったようで「うちの人が死んで10年」と言うやつですが、これは私自身もボーっとしているので、
「ふーん、そうなんだ。じゃあ秀頼も結構大きくなっているのね。千姫の話はスルーなんだ。」なんて、つい思ってしまったりしました。

 でも、他の人のブログでそのセリフのおかしなことに気づきましたが、ああ、やっぱりそういう演出なんだと妙に納得した、前回の高台院様でしたよ。でも、これは吃驚 訂正されたそうですね。そういうこともあるんですね。再放送見る習慣はなかったのですが、惜しいです。そこだけは見てみたかったなと思います。
 それで、と言うのは関係ないとは思うのですが、今回の高台院様はリーダーシップ十分の聡明な女性に戻っていました。これは感じ方の問題ですが、私にとってこの人は「女」の嫉妬の影が見えるようなおばちゃん的会話をこの時期にされると、受け入れがたいものが多少あって、先週はそんな高台院に見えてしまったのですね。
 でも、最後に彼女らしく活躍されていて、安心したというわけです。
ただ、成長した秀頼を見たとき、家康はその若さに嫉妬したかも知れませんが、高台院はどう思ったでしょうか。
―この子のどこに、うちの人の面影があるのかな~―
などと思いながら、目や鼻、唇、あごの線、耳の形などにチェックを入れていたかもしれませんね。

 秀頼は、出番は少なかったですがりりしい美しい青年に成長していました。美しいがゆえに、その儚い生涯は哀れに思えてなりません。あんなに待たれて生まれてきたというのに

 でも、ここで秀吉似の青年が出てきたら、私はどう思ったのでしょうか。・・・なんか微妙。。。テレビのこっちで大笑いして、やるナァNHKとか思っていたかもしれませんね。歴史の謎の一つはこれで解決、なんてね。


 だけど、まさか、こんな終わり~。と思ってしまったのが、淀の最後でしたね。これは同じように思われた方は多いのではないですか。
 なんて言うか、最後の最後まで悪あがきの様子。挙句、大蔵卿局の息子治長に刺されて強制自害?で終わらせたのは、驚きと共にショックでした。

「可哀相だ。」と思わず私が呟くと、もっと早くこの人が消えていたら、豊臣は滅びなかったかも知れないなどとだんなが言いました。確かにあらゆる所で、あまり利口とは思うことの出来ない態度や振る舞いでしたが、聡明であっても、その智恵は経験がなければ磨くことは出来ませんから、城から出ることのない淀が智恵袋の三成亡き後、空転するのは必定だったと思うのです。

 落城のたびに命ながらえ、そしてここまで生きてきた淀が、ギリギリになってもその「生」に執着の影を見せたのは、いかにも淀の人生らしかったともいえたのかと思いました。

 愚かなる者ゆえに切ない―なぜだか私は淀が好きだったのですね。


何で、こんなに長く書いちゃったのでしょうね。
4行ぐらいでも良かったのかも知れませんね。最終回だから、気合入っちゃったのでしょうか。やっと千代と一豊にたどり着いたのに、もう疲れちゃったので、こっちが4行でいいかー。。。


というわけにもいきませんので、もう少しだけお付き合いくださいませ


 インパクトの強かった順に書くならば、本当は一豊臨終シーンを最初に持ってく行くべきでした。一豊が亡くなって、千代がしばらく添い寝をして目を覚まし、ようやくその現実を受け入れて泣くシーンは、胸を打ちました。

愛するものと最後の添い寝をするというのは、言葉ではちょっと表現できない何かを感じてしまうのです。

 でも、涙が出たのはやはりこっちです。しつこいくらいの過去のシーンのリフレイン。そこに罠が仕掛けてありましたね。

出逢った事から始まった二人の歴史。川辺に書かれた二人の名前。まぶしいほど若い二人。私はこういう罠に簡単に落ちる人なのです。

全てはこの河原から始まって、二人で頑張って生き抜いていったんだナァとしみじみ思ってしまうのでした。


 そして最後、海辺をふわっと通り過ぎていく千代。次のとき若い千代の名を呼び走ってきたのは、若き日の一豊でした。千代を気遣いながらおぶって去っていく二人の姿に、ああ、千代も臨終の時を向え、この物語は終わったのだなと感じたのでした。

 美しい終わりだったと思いました。
この「功名が辻」は物語かも知れませんが、ゆかりの地を訪ねるコーナーで千代が一豊と同じ61歳で亡くなった事を紹介していました。私達はそこにある事実に感動して、美しい物語を夢見るのかも知れません。



 この一年、お仲間に加えていただいた皆様、そして拙い感想を読んでくださいました皆様、本当にありがとうございました。
 今年、年頭にブログを開いた私にとっては「功名が辻」の感想を書き続けることは私なりの意味がありました。こんな記事でも、フーフー言っていたんですよ。でも、楽しかったのです。
そういうことも含めて、後、一回「まとめ」を書こうかなと思っているんです。
また、来年の大河は「風林火山」ですよね。山梨は私の父の故郷です。ドラマを見てみないと分からないことですが、出来たら続けたいとも思っています。もし、そのときはどうぞよろしくお願いいたします。







 



 

コメント (27)
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