無謀とは―<よく考えずに行うこと。結果も考えず乱暴に物事を行う・こと(さま)>のことを言うのだから、よく話を聞いてみると「無謀」と言うほどの事はなかったですね。ただ、語呂がいいから書いてしまいました。
だいたい、野望自体が<分不相応な大きな望み>のことなのだから、<無謀な野望>なんて書くこと自体が大きな過ち。本当は「打ち砕かれた、ささやかな願い」と言うタイトルが相応しいのかも知れません。
さて、ルート君は前に「落武者・茶坊主」の記事の中で書きましたが、長髪です。その髪も肩ぐらいに伸びて、後ろで結ぶようになりました。ところが脇の髪が足りずに耳の横はたらしていました。でも、彼はもの凄く気に入っていたんですよ。なぜなら
「ほら、ロード・オブ・ザ・リングのエルフみたい。」と悦に言っています。彼は漆黒の黒い髪なので
「エッ、お父さん?」
「違うよ、弓の名手の人。」
・・・エーッ、オーランド・ブルームですか~
まあ、夢を見ることは自由ですから。
ところがそう思わないやつが、我が家には一人。
「その髪を何とかしろよ」
「きもい」
などと暴言の数々。ある意味拷問。(アレッ、「暴言の拷問」。これもいいじゃない?メモしておこう)
ところが昨日、彼の派遣のバイトの話から、その髪型ではバイトの職種の可能性が巾まってしまっているという話を、私が振ると、今がチャンスとばかりに兄と父に攻撃されて、昨日切る事になってしまいました。
覚悟を決めて切りにいくのかと思ったら、私の前では
「どのくらい切ろうかな~。」と怪しいことを言います。
切ってきたのに長かったら、みんな驚くだろうなと思いましたが、帰ってきた彼の髪は短くなってはいました。後ろはスッキリしていましたが、前とサイドは結構長くて、イマイチ気に入りません。ルート君もイマイチだったらしくて、鏡の前でずっと気にして見ています。何を言うのかと思ったら、
「これじゃあさぁ、中学生の女子みたいじゃない?」
「?」
彼の基準がわかりません。でも、
「そんなに気にするなら、自分の意思を貫いたら良かったじゃない。」
「いや、前髪はうざかったからさ。それに髪はまた伸びるから。」
「やっぱりまた伸ばすんだ。」
「うん、この辺までは一回伸ばしたいわけよ。」
彼の示したこの辺って、もろに背中。
「・・・・・・」
思いついたアドバイスが
「今度は何も言われないように、さらさらヘアーにしておきなさいね。」そこへ昼寝から起きてきたパパさんも、
「横に髪をたらさないでピシッと止めておけよ。」とアドバイス。今時は男子でも、こんな会話が成り立ってしまいます。
だけど、まさか背中まで伸ばしたいなんて思っていることまでは、知らないでしょう。
あ~あ。やっぱり、それって「無謀な野望」なんじゃないでしょうか。