森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

篤姫「さらば桜島」

2008-03-24 09:27:05 | ドラマ (大河)
 やっぱり、予想通りの涙ポイントありありの12回、「さらば桜島」でしたね。


養女になってお城に上がったときに、次のステージに上がったような気がしましたが、さらに大きな章の終わりという感じがしました。

テンポは緩やかでその緩やかさが、時に私を苛立たせてきましたが、いつか大きなステージで彼女が踏ん張らなければならない場面で、この緩やかな青春時代のシーンが生きてくる日がくるのでしょう。


 印象に残った順に書きますと、それはやはり家族との二回の対面シーンだったと思います。泣けましたよね。涙もろい私なので、やっぱり泣きました。ずっと涙をこらえてきた篤姫が尚五郎の顔を見ることで、堪えて我慢していた想いが、堰を切ったように涙となって溢れる所はきましたね。


篤姫にとって、尚五郎は「素」でいられる得難き大切な人なんですよね。

二回目の対面の時、両親は良かったのはもちろんですが、近頃情けない事でイメージ低下中の兄ヤン忠敬も、そのとぼけた感じがとっても良く涙のシーンを和ませてくれました。直接口を利く事ができなくなっていたお付の女中も交えての対面のシーンは斉彬の優しさと言うよりは、幾島の気配りのように感じて、彼女の大きさを感じてしまいました。嬉しそうな篤姫の様子に満足げな幾島・・・・
頼もしいです。


 印象に残った順にと書きましたが、後は順番は同列と言う所なので適当です。

島津久光一家との対面シーンですが、久光がいい人なのかそうでないのか未だにつかめません。頬のあたりと口の端が怪しげで、信用できません。
そういう雰囲気をかもし出しているわけですから山口さんは、大物感が漂ってはいませんが凄い人なんだなと思ってしまいます。このときの囲碁話は、篤姫の人物像を示す大事なポイントだったかと思いますが、ここではパスです(真面目なお話でしたので。)
その時、共にいた久光の姫と息子は何を思っていたのかなんてことが気になりました。
息子は「やっぱり、俺は女を見る目があったんだ。」ぐらいのことは思ってもいいかなと思います。姫は「なにさ、私の方が姫としては上よ。」と思っていたか「良かったわ。私じゃなくて。」と思っていたかなんてあれやこれやと、楽しみポイントがこの家族にはありました。


 涙ぐんだりくだらないことを考えたり、忙しい40分でしたが、くだらない事ついでに書いてしまいますと、泣き崩れてしまった事を斉彬に謝りに行く篤姫でしたが、
「お許し下さい。」と言う篤姫に、言うわけは絶対にないのに、言って欲しかった「ゆるさん」。代わりに言っておきました。

 


 父が倒れてしまいましたが、別れの籠が来た時、無理して笑顔を作っていたのが、切なかったですね。父を夫を気遣っていた忠敬やお幸は、この時何を考えていたのかとても気になりました。
その後、この父に何かあってもそれを篤姫が知ることになるのかは、周りのものの気持ち次第だと思われるわけです。普通に考えたたら、知らせませんよね。
そう思うとあの最後の別れは、篤姫にとって大切なひと時だったと思います。その思い出が、または門の所での父の笑顔が、今生で見る父、母の最後の顔。


 でも、あのような家族だけでの対面といった粋な計らいは、実際にはあり得ないような気もします。だけど、これは「物語」ですものね。
だから、桜島ポイントで篤姫が大きな声で叫ぶというのも、「あり」ということで・・・


 叫ぶ篤姫だからこそ視聴率もいいのでしょう。でも、静かに語らせても別に感動は薄れなかったと思うのですよね。それこそ彼女の成長の証と言うか、もっとジーンと来たような気がしたのですよ。
 だけど、山というものは、なぜか人が手を合わせたくなってしまうものなんだなぁと、ちょっとしみじみしてしまいました。


動かず、常にそこにある「不動」というものに、流転の人の世を生きるものは強く魅かれるものなんだと思います。


ラストの言葉も良かったですよね。
「薩摩を思って泣くのは、これが最後。」

次回は京へ、そして江戸へ。
予告編がどよどよしていました。「大奥」は近い。
コメント (6)
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