「あやつの首を越後に送ってやれ。」と信長は言い、そして刺客が来たというのに、一度失敗したらその任務は終わりなんだ・・・
なにやら釈然としないぞ。
質問するな、逆らうなと忠告されたのに、信長という男を見極めたわけでもないのに、その忠告も無視してしまう兼続。
若さゆえと言うより幼さゆえか・・・
阿呆といわれても致し方なし。
でも私もなぁ、相手によって言うことを変える人ではないので、そこの所は、自分と同類のバカだと感じてしまったわけですが。
今週の兼続キラリン
敵であっても、凄いと思ったところは認める。
命を狙われても「何か魅かれる」「天下にはこういう男もいるのか。」と余裕でしたね。
そして今回のテーマは「義」。
信長が甘いマスクなので、怖くない所が今回の信長のツボでしょうか。非道な男に感じません。なので彼の言う「義」にも妙な説得力がありました。
人の誹りなんかは関係なく、その本質で物を見極めて判断していくと言う覚悟を感じたのです。
兼続が迷い悩むのも分かるような気がします。
「風林火山」の時も感じましたが、謙信の言う「義」は常に美しいのです。
「義がなければ、人は世に放たれた獣と同じ。」美しいがゆえに、常に説得力があります。
が、その「義」の判断基準は、その者の基準によるもので、非常に曖昧で危険な一面を持っているのです。
信長の一笑はそこにあると思うのですが、当の謙信にはそこは既に分かっている所で、さらに高い視点から思い悩んでいたと言うところが、凄いなと思ったのです。
兼続の遠慮なし発言にも、景虎や景勝はハラハラしますが、謙信は決して拒まず耳を傾けます。そんなところに器の大きさを感じます。
そんなレベルの高い男に周りが付いていけていない感じがしました。
ゆえに、無口な男景勝が勇気を振り絞って、息子として決意表明を語っているのに、何も心が動きません。
兼続はボロボロ泣いています。
毎回泣きすぎ・・・。これがウリなら、私的にはちょっと辛いです。
あまり興味もなかったので最後になってしまいましたが、お船さんとのシーン。できればですね、毎回彼らが今何歳なのかを、何処かに明記していただきたいものです。
今回ちょっと文句言いすぎですか?
でも出陣シーンは良かったです。前の時には、自分は送り出す側で、「エイエイオー」と言っていましたが、今回はその声で送り出される側。砦の入り口でも形に則って兵が剣を掲げ送り出します。
この時代ですから、兼続はどんなに誇らしい気持ちでいたことでしょう。