森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

あのチョコレートは美味しかったですか 3

2009-02-14 14:03:55 | 思いつくまま

<画像は不二家のHPから>

 ふと気が付けばバレンタインじゃないですか。なにやら今年辺りから逆チョコなんてものが登場らしいですね。

と言うことはホワイトディも逆ホワイトになるわけでしょうか。

 

しっかし、毎年毎年頑張りますねェ~、チョコレート会社のしかけ企画マン達。

 

私は今年はまだ何にも用意していないですよ。毎年毎年欠かさずに夫にも子供達にも渡してきたのですが、急に醒めてしまったのです。この気持ち、意外とマジなんです。
これは私の気持ちの話ですよ。決して皆様が楽しんでいる、冬のちょっと心暖まるイベントにケチをつけようっていうつもりはありません。

 ある時いつも見慣れた風景が、とっても気になる時があるでしょう。

スーパーマーケットのワゴンや入り口近くのショーケースにさえ、山済みされたバレンタイン用のチョコレート。

ある日の夕方その前を何気なく通りかかり、その山積みチョコレートに目が行った時、私はなんとなくバカらしい気持ちになってしまったのです。その山積みになんのロマンもドラマも感じないのです。(しつこいようだけれど、「私は」ですよ。)

私はバレンタインチョコをスーパーで買ったことはありませんが、実は何処で買っても同じことですよね。最近は気合を入れて、名のある会社のお洒落なチョコを仕入れているみたいですから。

いつもの私なら、
―その山積みの山が崩れていき、その一つ一つにささやかなエピソードが生まれるのですね。日本中の人の心がささやかながら動くと言う素敵な一日かも知れません。―

なんて書きそうなところですが、そんな風にぜんぜん感じなかったチョコレート山積み。

 

  バレンタインディって、ある意味20世紀最大の大ヒット企画イベントだったと思います。ある時、義理チョコを含めて頂点を極め、友チョコ、自分チョコそして今年は逆チョコと、進化と言うか変化をしながら、継続中の商業ベース型イベントですよね。

ちなみにこのワタクシは、ミーハー人間なので、そういうイベントを無視することは出来ないタイプで、大切な想い出をそれなりに作ってくることが出来ました。

その大切だった想い出を、このバレンタインディの時に思い出し書き留めるのが好きだったのですが、今年のように
「そういえば~・・」と思い出すようでは、そんな思い出は語れないかと思いました。

でも昨日夫に
「チョコレートをもらったの。」と聞きましたら、怪訝な顔をするので
「だって、明日は土曜日だから、職場の人は今日くれる人もいたのかなと思って。」と言いました。(何かを疑ったわけではありませんよ、まったく)
「うちの会社は、かなり前から義理チョコは辞めることになったんだ。お互いに無駄に負担じゃん。」と彼。

私はちょっと感心しましたよ。

そう、大変なんですよ、お互いに。思っていたより良い会社だったのですね。

 

 気持ちの伴わない、本当の義理の義理チョコって、本当に意味ないじゃんとか思ってしまうのですが、そんな私も一度だけ会社の人に配ったことがあるのですよ。

なぜか会社勤めをした数年は、バレンタインの日と出勤日が重なったことがなくて、私は密かにシメシメと思っていました。その年も、今年と同じように土曜日がバレンタインディで、女子は休みです。それなのに帰り際に、私だけ出勤してくれと言うのです。

気持ちが一気に沈みました。急な出勤が嫌なのではなく、突然の出費が嫌なのです。別に義理チョコは義務ではないですよ。でもその日に顔をつき合わせながら、そういう事を、私が無視するなんて出来ないことなんですよ。

帰りの電車の中で、考えました。

―もういいわ、アレで。

そう、義理チョコ定番、ハートチョコ。帰り道にある近所のお菓子屋に飛び込んで、あるだけ買いました。愛がないのがミエミエでしょ。

いつもは、時間ギリギリにしか出社しないのに、30分も早く行って、みんなの机に一つ一つ貼り付けました。

出社してきた男達は、入ってくるなり驚きました。
「アレ!!今日は早いね、どうしたの?」

―そ、そっちかよ。

「アッ、何だこれは~!」

―そんなに驚くなよ~。

デモでもみんな喜んでるよ~、・・・。

ちょっと照れる反面、なにやら、私の心の中には微妙な罪悪感が・・。

そんなに喜んでいただけるなんて・・・。そのチョコ、本当に義理中の義理で、マックスに安かったのですよね(いくらだったけ。)

 

聞けば、うちの会社でそういうことをする女子はいなかったのだそうです。初めての義理チョコ体験だったわけですね。というより、愛薄い人たちだったのねぇ・・・。

 

でも、夕方、いつも私に泣き言を言いに来る課長と言う名前のオジサンが
「ああ~腹が減った。○○ちゃん、バレンタインチョコ、もっとないの?」と言いに来ました。

―もう、コレだ!!  だからこんなおやじにあげるのは嫌だったのよ。三時のおやつじゃナイちゅーの。

 

でも一ヵ月後のある日、同期で入った男性が突然「はい。」と言ってくれたものは、綺麗にパッケージされたキャンディでした。いかにも高そう。

 

「悪いよ~、こんなの貰っちゃ。だって、あれってさあ・・」と言いかけましたら、
「良いんだよ、嬉しかったから。」と言ってくれたのです。
まだぜんぜんホワイトディなんてものは浸透していなかった頃のお話です。

 

何かをすれば、何かが動く。いかに愛がないと言えども、もっと気合を入れて、ケチらずにあげれば良かったなと思ったものです。お腹がすいちゃった課長のためにも、もっと何か用意して置いてあげれば良かったなと思ったり・・・

まあ、みんな昔々の物語。今頃彼らは何をしていることでしょうか。

 

あのチョコレートは美味しかったですか?

 

いや、単純に美味しかったと思いますよ。不二家ハートチョコレートはピーナッツ入りで美味しもの。

こんなことを書いていたら、気持ちが盛り上がってきました。
今年の、夫への惰性チョコと、子供達への本命チョコはケーキにチェンジ。チョコレートケーキにしようと思います。

 

あのチョコレートは美味しかったですか<2-1>2008

あのチョコレートは美味しかったですか<2-2>

あのチョコレートは美味しかったですか 2007

バレンタインデーでしたね。 2006

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント (2)
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