森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

ボヨヨヨーン !!!

2015-04-09 01:05:40 | 梢は歌う(日記)

ずっと前に見た夢の話だ。

でもいつか誰かに聞いてもらいたかった話かもしれない。

 

モノにはすべて適正なる大きさがあるんだ。
モノじゃないけれど、たとえば虫などは、あの大きさだからこの地球の上で人間と共存できるわけで、あれが10倍になった程度でかなり怖いと思う。

想像してみて欲しい。10倍の大きさになった蟻。10倍の大きさになったセミ。10倍の大きさになったゴ…。いや、そこは省略。

 

それが人間の3分の一程度の大きさになってしまったら、すでにSFの世界。

後味の悪さで常にランクインしている、映画の「ミスト」にはそんな虫がたくさん出てくる。

 

人間よりも巨大化したら、やつらは武器を持つかもしれない。なんかそんなやけに面白いB級映画があったよね。

 

暑い夏の日、ベランダに出てプランタに水やりと花殻摘みをしていたんだ。前かがみになっていた私の肩に何か物がとまった気配。そっと横を向くと、バレーボールより一回りも大きい蚊だったんだよ、それが。

まさにSFホラーの始まりかって思ったんだけれど、そうはならなかったんだ。

「きゃああああああああ」って悲鳴は上げたよ。ホラーチックに。

でも、こういう時なんでか冷静なんだよ、私。

蚊の正しいやっつけ方って言うのをとっさに考えたんだ。

パチンと叩く。

それしかないでしょ。

で、やってみた。

その蚊、どういう割合で大きくなったのか分からないんだけれど、蚊と認識をするのが難しいくらいボール状になっていたわけ。

パチンと叩いたら、、イヤ実際にはパチンとはならなかったわけで、どうしてかって言うと、叩いたらポヨヨヨーンって、手が跳ね返ってきちゃったわけ。

でも肩から落ちたので、凄く嫌だったけれど、「ごめんね」とか言いながらそこにあったスコップで

「エイッエイッ」とやっつけたわけ。

見かけ倒しの凄く弱い奴だった。

 

だけどその蚊を倒したら、ベランダは血まみれになってしまったんだ。

よく蚊を叩くと、手に血が付くことがあるでしょ。あれは吸われてしまった血なのよね。

と言う事は、この血は人間の血・・・・!

 

えっ、私の血なのかと思ったけれど、どうも違うみたいだ。

恐る恐る倒れている蚊のお腹に触ると、やっぱりポヨヨヨーンとしている。

こんなものに血を吸われて、気が付かないでぼんやりしている人っているのかな。

 

巨大化してベランダを血で染めて倒れている蚊は、どう見てもモンスターだ。

ポヨヨヨーンに騙されてはいけないんじゃないかしら。

 

ふとベランダの外に目をやると、遠くの方であっちにもこっちにも、巨大化された蚊が飛んでいた。

こんな奴らいくらでもやっつけられるわと思いながら私は思わずスコップを握り締め、そっと部屋の中に逃げ込んだのだった。

 

いったい何がどうしたと言うのだろう。

さっぱり分からない。

 

※         ※          ※

だから夢の話だって言ったじゃん。

でもさ、何かがそっと始まる時、こんな風にそれらは近づいてきて、さっぱり何なのかが分からないように始まるものなのかもしれないね。

コメント (2)
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