【自治会のイベントが一つ終わってヤレヤレと言う気分でいましたが、実はここからが、私にとっては、又も落ち着かない毎日が来てしまうと言う所です。いろいろな部分でやる気をなくしていて、私的には珍しく『ブログももういいかなあ』みたいな気持ちになっていました。でもね、やっぱりね…と言う事で、今日はちょっと更新を頑張るつもりです。そういつも言う時も、たいして更新できないのですが、いくつ更新できるかチャレンジしてみますね。】
毎年、夏に新刊が出る「百鬼夜行抄」。今年はアマゾンで予約して発売日(8月21日だったかな。)にゲットしました。
「百鬼夜行抄」は飯嶋一族の、家族の物語。
一族の物語とするならば、いくらでも新キャラ登場は可能なのですね。
「なるほど~」と私は思いました。
そこに何年も続けられる秘密があると言うものです。
新キャラ登場。それはそれで面白いなと思いました。
でも反面、心のどこかでは律と司のコンビの物語をもっと深く掘り下げて欲しいような気もするのですが・・・・・
もう、それはないのかもしれませんね。
だけどこの物語は、妖魔との関わりを描きながら、本当に丁寧に一族の事を描いていると思いました。さりげなく伝えられていた家族の悲劇。死んでしまった子供と行方知れずになってしまった息子の話。なんとなく飯嶋家にありそうな感じで、イメージの脚色と受け止めていたのに、しっかり開さんは帰ってきましたし、水脈さんのいやいや嫁いだエピソードのたくさんの子供に恵まれて末永く添い遂げたと言う写真も、単なる微笑ましい後日譚にしか感じていなかったのに、そこからまた話が広がるなんて思っても見なかったです。
主人公の飯嶋律の人生だけが先に進まないと思っていたけれど、ようやく彼もやっと一コマ進みそうです。大学院に進学と言う話が出てくるようになり、ようやく大学生からは卒業するようですね。
しかしおじさんはこの家に居て後を継いでくれるなら、生活費の援助はするなぞとのたまいます。
跡取りであるはずの自分が、怖いからと言う理由で家を出て、末の妹に後を継ぐことを押し付けた事に後ろめたい気持ちを持っているのですね。
だけどたぶん、恐ろしい家だからと潰したり逃げ出す事は出来ない事なのでしょうね。
「使命」-たぶんそこには何かあるのかもしれません。お母さんは律におじいちゃんのように世の為になる人になって欲しいと言います。
律は迷うー。おじいちゃんは世の中の人の為になることをやっていたのだろうかと。
少しずつではあっても、メインの部分もさりげなく進んでいるのかもしれないと、そんな風に感じたのでした。
今回は、
「身中の虫」「一夜華」「跡取り息子」「縁の廊下」「けあらしの足跡」が収録されています。
今回は皆面白かったと思いました。
「身中の虫」。民俗学のフィールドワークは大変だと思うし、そこの部分は鵜呑みにしてはならないところだと思うけれど、やはり自分の常識がすべての常識とは、狭い日本と言えども当てはまらないかもしれないと思うと怖いなと思いました。
「一夜華」。映像的に美しい。儚く悲しくもありました。
「跡取り息子」は「身中の虫」と少しだけ通じるところもあって、そしてやっぱりしっとりと悲しい。
「縁の廊下」「けあらしの足跡」はこれからにつながる物語でした。
また来年の夏が楽しみです。
百鬼夜行抄 26 (Nemuki+コミックス) | |
今 市子 | |
朝日新聞出版 |
今市子様、お体を大切にしていつまでもお元気で描き続けてくださいませね♪