森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

相棒16/第5話「手巾」

2017-11-17 01:08:40 | ドラマ(相棒)

テレビドラマサスペンスあるある→根拠なくても、顔見ただけで「あっ、こいつが犯人。顔が。」。そしてそう思った人はだいたい犯人。

 

水曜日は8時半まで家で仕事をしています。昨日はちょっと力が入って、もう少し遅くなってしまって、更にそれから食事の支度。ちょっと9時に食い込んでしまいました。

米沢さんの声が聞こえてきました。

「相棒」は捜査権のない二人を、如何に自然に事件に関わらせるかと言うのも大事なポイントですよね。

米沢さんからの連絡は、それにいつも貢献したと思います。なつかしい展開です。

懐かしい…って、米沢さんはそれだけか !?

そして目撃者から話を聞くシーンで、お皿を並べながら、思わず「あっ、こいつが犯人。俳優的に。」と言ってしまった私。

夫が「俳優的にって、そんなに知られた人じゃないよ。」

「いや、顔的に。」「それは俺も思っていた。」

 

だけど今回のお話の良かった点は、そのことを話の流れで忘れてしまう事が出来たことでした。

 

23年もの昔との類似事件。同じ犯人なのか。それとも模倣犯なのか。でもなぜ真相が分かっていなかった事件の模倣犯が出たのか。なかなか面白かったです。

そして父親に厳しい事を言って、幕引きの引導を渡すと言う、唯一娘にしかできない事をしたシーンではジーンとしました。

 

ところが、長々とブログに感想などを書き続けていると、昔は「感動した」「良かった」「素晴らしいなと思った」で成り立っていたブログ感想が、「細かい事が気になる」人と16年も付き合っているわけですから、こちらも影響を受けて、細かい事が気になってしまう人になってしまったのです。

 

意識の戻らない父親の事を尻目に冷淡な態度の真紀の様子に、さりげなく手を見てみたと言うような事があり、手を覗くようなしぐさがあったでしょう。あれはいただけない感じがしました。本当に偶然にそれを垣間見るから、胸を打ち真実味も出てくると言うものでしょう。人は誰しも同じ行動をするとは限らないわけですし、その時にメチャクチャトイレに行きたかったけれど、殿方二人を前に切り出せなかっただけと言う可能性だってあり、そこでハンカチに力が入っていたと言うことだってないわけじゃないんだとも思えるでしょう。

父と娘は激しくののしりあっても、だから殺すと言うような短絡的なものではないのです。

「あらゆる可能性は否定できないながらも、心象的に違う。」と言えば良いとむしろ思うのですが、それこそ小説に出てきた(見えない部分での)ボディーランゲージを、犯人ではない「根拠」にしてしまうのは、右京さん的な言葉を借りれば、「いささか強引ではないかと思いますがねぇ。」と言った所でしょうか。

 

で、そこに心の中のクールなもう一人の私が登場してきて、

「まっ、ドラマだから、そこまで考える事じゃないんじゃね。」と言って、その件は終わりになるのです。

 

ところで話はちょっと横道にそれる印象を受けられると思いますが、昨日、家に来ていた中学生の少年に古文の意味を説明していて、

「『つきづきし』って前に『相棒』のサブタイトルにあって・・・・」とあらすじを説明してあげました。違うと思われた方もいらっしゃると思います。本当にサブタイトルになったのは「つきなし」で似つかわしくないと言う意味の言葉です。

「つきづきし」はその対義語で、ちょっと間違えてしまったのです。それはどうでも良い事なのですが、「相棒」と言ってしまったら、彼はどうしても先週の「ケンちゃん」の話がしたくなってしまったのでした。

素数が光って見えると言うサヴァンは、ある視点だけで見ると、ついつい憧れてしまう部分もあると思います。

彼とはその後、脳の働きや力関係の相殺など、なかなか意味深いお話をすることが出来ました。

そう。

「物理学者と猫」のシュレーディンガーの猫についてなども、中学生などと話が広がる物語でした。

そこが「相棒」の凄く良いところなんですよね。

好きな人たちとは、年齢性別関係なく、様々な視点で話が出来ると言う点。

今回の「手巾」もそうだと思います。

此方の青空文庫で読む事が出来ます。→「手巾」

これ、ウキッの「手巾」を開いてその解説を読むと、短いのですがもっと奥が深いことが分かります。→ここ

 

最後に少年(うちに訪問していた子)は

「最後の犯人、やばかったっすよね。」←「ケンちゃん」の。

そうすると次回彼はまた同じように

「最後の犯人、・・・・・!」というのでしょうか。

 

今シリーズ、今のところみんな良いと思っています。

それと言うのも犯人たちの最後の演技が熱演だからだと思うのです。

今回も良かったです。

過去に殺人まで犯した父親の事業が苦しくなっていて、そんな彼をこんなところで終わらせたくなかったと言う理由から起きた模倣事件だった・・・・。

正義の人を育てる警察学校が、悪の人から見たら最高の犯罪学校だったなんて怖いです。だからこそ、ちょっとやり過ぎ感がしてしまうけれど、そのぐらい厳しい樋口教官のような人は必要だって事ですよね。

 

 


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