《トルコ旅行記番外編》
行きに何かあれば、帰りも何かあると言うものです。
イスタンブールの空港で、長々とお世話になったガイドさんと別れを告げました。最後まで席の移動など尽力をしてくださった良いガイドさんでした。
将来の夢は自分のお店を持って、シェフをすることらしく、時々日本に来て合羽橋辺りをウロウロしているらしいです。
息子さんは留学しようと頑張っている最中で、受験する学校を東大にしようかそれともドイツのどこどこにしようか考え中らしい・・・・・って、その話をバスの中でした時に、なんとなくみんなの反応が薄くて、ちょっと気の毒に思ってしまった私です。「東大」と言う名前を出したからには、もっと「おおっ !!」ぐらい言ってやれよんとか思ってしまいました。
きっと自慢の優秀な息子さんなのですよね。そして親バカって万国共通なのねって、ちょっと微笑ましかったです。
そして他人の息子に興味が無いのも、万国共通ですね。
このガイドの仕事の後、一か月ぐらいはお休みを取るとか言っていたような気がします。彼自身が優秀なガイドであると言うのもあるけれど、なんたって絨毯屋でもトルコ石の所でも陶器屋でも、皮革屋でもかなりみんなのお財布は緩みましたから、彼の懐も少々と言うか、かなり潤ったはずです。
ガイドさんも含めて、みんなニコニコしながらお別れしました。
空港内(サビハ・ギョクチェン)に入ってから、あまり何かを見て楽しんだ記憶がありません。私と星子さんの事だから、きっとどこかのお店に入ったり何かを見たりしていたと思うのですが、まったく記憶にないのです。ただやたらどこかのベンチに座っていた記憶しか・・・・・。
まあ、その辺はいらない記憶なんですよね、きっと。
ただ、やたら座っていたベンチのある所で、背後に座っていたご婦人方の会話が面白くて、思わず耳ダンボになってしまいました。その方たちもトルコ旅行の人たちだったのです。もちろん同じツアーの人ではありません。その中のひとりの人がものすごく怒っていて、言っていたことは・・・・・・・。
その人はそのトルコツアーで、ガイドさんが連れて行ったアチャコチャで、何も買わなかったのです。そりゃねぇ、買うものが無かったら買わないですよね、普通は。私も同類でしたから。そしたら最後にガイドさんがブチ切れて、もっと協力してくれてもいいんじゃないですかと言ってきたと言うもの。
「へぇ」と思い、思わず耳を澄ますワタクシ。
だけど怒っているのは一人だけ。もう一人の人は何て言ってたのか、あまり記憶もないのです。なんとなくのらりくらりと、その人の言葉を交わしていたのかも知れません。楽しい旅の終わりのその時に、聞きたくないお話だったのかも。
「あの人たちも生活が掛かっているのだから・・。」なーんて事を言ったかな、言わなかったかな・・・。
私が心の中で言ったんだっけな。
だけどこの怒れる人の言葉はごもっともだと思いました。
生活が掛かっていようがいまいが、高額なお店のリベートの為に、何も買わない人に文句を言うのはお門違いですよね。
だけどその収入を当てにしなければならないのだとしたら、どんなお客に当たるかはガイドさんにとっても賭けのようなもので、このガイドのシステムはあまり良いとは言えないなー。
しかも私がそちらのツアーに入っていたら、この私がそのガイドさんにブチ切られたりして・・・。
シェ~、クワバラクワバラ。
なーんてことを思っていたら、寝てました。
たぶんほんの数分・・・。
だけどまた他のベンチでもまた寝て、きゃぴきゃぴと言う声で目が覚めると、隣に座っている星子さんの所に数人の女性ツアー仲間がやって来て、お喋りをしていました。
ごく普通の声で「何の話?」と途中参戦しましたが、その時はかなり深い眠りから目覚めたようで、本当は自分が何処に居るのか分からずに「ここは何処」状態で目覚めたのです。
この事は、自分でも深く反省しました。
外国は日本とは違う。同じ平和ボケ感覚でいてはダメよ、などと、この先私が言ったとするでしょう。自分でもどの口が言っているんじゃと思いますよ。
周りにお仲間が結構いて、キャピキャピ言っていてくれていたから良いようなものの、海外の空港のベンチで熟睡なんてあり得ない事ですよね。
まあ、私の危機管理能力なんか、そんなものだったのかも知れません。諸々セーフで良かったです。
最終日の6月15日は睡眠不足な上に24000歩も歩いたので、クタクタだったこともあるし、薬を朝も昼も飲み損ね、夕方急いで飲んだけれど、ドドドと疲れが出て来てしまったようで体調悪し。
いつも元気な感じですが、医学に助けられているヘッポコな人なのねと、こういう時にその事を思い出させられるのです。
大丈夫かなぁと思いながらも、サバサンドも食べちゃってるし、いろいろと後の祭りです。
はっきり言って、トイレと仲良し。
だけどそこでも、歯磨き洗面中の人との触れ合いがありました。
家族と弟とで個人でのトルコ旅行から帰る人だったのですが、まるでどこかの民宿での洗面所で会ったと言う感じでした。その方はサンダル履きでラフなスタイル、顔を洗って歯磨きをして・・・・。そう寝る準備をしていたのですね。
飛行機に乗る=寝る準備。
個人旅行と言う点にも心惹かれましたが、旅慣れている雰囲気にも、「強者だな~。」と感心させるものがありました。
旅での出会いは、本当にささやかな一期一会。
これはこの旅行記の中でも度々出てきた言葉だったし、そのような出会いがたくさんあったと思います。
そしてやはりそこにはいろいろと学ぶことがあるなって思っているのです。
トップ画像は乗り継ぎのドーハ空港で。
静かな雰囲気の深夜の空港です。ドーハでは4時間近く時間があって、熟睡していたのはそこの集合場所でだったのかしら。
この画像の右側にはげっそりした私が映っているのです。
この画像の左側にはげっそりしたおばさんが映って…あっ、私ね。
トイレと仲良しでも、なんか飲んでいました。
トルコリラを全部使いきって、上手くいったと思ったのに、なんとここでドルで払ったらお釣りをもらってしまいました。
些細な部分まで完璧なんて事は無いのですよね。
いったいそれが日本円でいくらにあたるかなんて事も興味もなく持って帰りましたが、今見てみると、結構綺麗なデザインでした。
《異国の物と言えども、お札なんで「見本」と書き込んでいませんが、正しい大きさでは映していません。》
こんな風に絵は繋がるデザインなんですね。
そしてこれも私のお土産になりました。