終わってみれば、ちょっと切ない話だと思いました。
真実は暴かれましたが、その真実は、あのお母さんに告げられたのでしょうか。
でもきっと、あの人たちは覚悟していたはずですよね。だからあの瞑婚絵を依頼したのだと思います。
確かに元刑事の黒瀬は、絶対にやってはいけない事をやってしまったと思います。だけどあの瞑婚絵が描かれたことによって、その絵にそっくりな女性をお父さんが見つけ、余命のないお母さんの心を励まし、そして犯人だった青年は、親の気持ちを理解して苦しみ、自首しようと決意したのだと思いました。
青年は殺されてしまいましたが、結局は、それによって最後は少女の遺体の場所に行きつき、真実が分かっていくのですから、あれは冥府の少女からのメッセージだったのかもしれません。
親は、成長する事を止めてしまった想い出の中の子供も成長させて、出来なかった結婚をさせてあげようと思うー。深い愛情と共に。
だけれど子供は子供で、きっと先に逝ってしまった事を悲しみ、親の事を思って、そっと見守っていたのかもしれません。
瞑婚の事を描きつつも、ホラー色無し。
実はちょっと勿体ないと思ったのでした。
ホラーと言っても、それは恐怖ばかりではないと思うからです。
また、多岐川家の両親にとっては、やはり真実を知る事が大事で、病気のお母さんはどんなに哀しくても、過去にあったそれを受け止めて、そしてしっかりと娘を先に見送ると思います。そしてあの瞑婚絵似の女性は、最後までお母さんに寄り添って励まし続けるのだと思いました。
しかし本当に犯人は恐ろしい人でしたね。
高校生に手を出す。目撃してしまった少女・未来が謝って死んでしまうと、埋めて隠ぺいしてしまう。そしてずっと胸も痛まずヌケヌケと生きていて、良心の呵責に苦しみ自首しようとする青年を刺し殺す。しかもめった刺し。
夫も生徒も失いたくなかったなどと、まるで正当化するように平気で言う。
右京が、声を荒げてお説教して、沈み込んだ顔をして見せたけれど、こんなモンスターは、何も反省していないと思いました。
出会った事が不幸せなのだと言うのは、こういう人との事を言うのだと思いました。未来ちゃんも、そしてあの殺されてしまった青年も。
最後に、「こてまり」でのイタミンは、なにげに可愛いおじさんになってましたね^^
そして確認しましたよね。
青木はしつこいって。役に立ちましたが^^