実は、雅美(前田亜季)の言っていることがさっぱり分からずに、二回も見直してしまった。
それでも、やっぱりさっぱり分からない。なんで、その実験が人の命を奪ってまでして、続けたかったものなのかしら。
過去に銃を突き付けられた経験から、彼女はその恐怖に打ち勝とうと、自ら銃の射的場で練習し、そして犯罪の要因を研究していた・・・・・!?
「魔銃録」という小説に魅せられ、「もしもそんな銃があったら腐敗した政治家を抹殺する。」と夢のような想いを描いていた男の所に、その銃が届く。
それって、本当に心の罠だと思います。
右京が言っていたように「誘因」。
まだ銃を拾ってしまったらと言うのなら、ちょっとだけ分かるような気もするのですが、あんな風に届いたら「神の啓示」のように妄想が膨らんでしまうものもいて、果たしてそれで正しい実験のデーターが取れるのか否かと言う所ではないでしょうか。
武器を持ったら使いたくなるのか踏みとどまるのかと言うのにも、「実験」としては人選も偏ってるし、単なる何かだと思います。「単なる何か」と言う変な書き方ですが、それしか書きようがないのですよね。
何で何か立派な理由があるかのように、長々と喋らせるのかと私は思ってしまったのでした。
寧ろ私は、強い恐怖の刺激が、逆に彼女の中の魔女の血を呼び戻してしまった。アンケートから人を引き込むような小説を書き、そのファンレターから人を人選し、銃を送り込んで、その人が殺人を犯すと、ほくそ笑む。名前だけ貸した小説家がビビると、押収してあった銃の銃身を持ち出し自らの手で殺害し、同じ線条痕を持つ銃として世間を賑わし「増殖する魔銃」の伝説を作り上げ、またも密かにひとりの部屋で高笑いをする。教授が気が付いたと知った彼女は、言葉一つで彼を絶望させ、自ら飛び降りさせる・・・・・みたいな、新しい形のシリアルキラーの方が、なんだか納得が出来ました。その方が面白いし。もちろん、私的にはです。
だけど流れ的には面白かったですよね。冠城のガンオイルの匂いから気が付く流れも好きでしたし、暇か課長は徹夜明けの仮眠を特命の部屋でするのも、面白く感じました。どれだけこの場所が癒されるのかって!
まあ、他の部屋で寝られたら、あの流れにはならないわけなのですがね^^
そして私が一番好きだったのは、出雲の自らの体験を語り、青年を説得したシーンです。出雲だって乗り越えたとは言えないかも知れません。だけど彼女は、その体験を時には武器に(ある時にはもろ肌を脱ぎ)して、その時の恐怖と向き合っていると思ったからです。
そう思うと、これは二人の女性の、ある種の対比だったのかとも思えてしまったのでした。
「相棒」も後2回ですね。次回は、ほんのちょっぴりの時間拡大です。録画組はお気をつけて。
※ 映画ブログ「近未来二番館」、
の感想を書きました。そちらにも良かったらきてね~♪