〈バンクーバー旅の記録7〉
―砂浜に書かれた文字は、いつしか波が消していくんだね。
だけれど心に刻まれた思い出は決して消えないよ。
―そんなの、嘘さ。
今は両手いっぱいに抱えた思い出も、日々の生活の波が消し込んでいくんだ。
まるで消しゴムで消されていく文字のように。
―それでもね、片手の手のひらにはきっと忘れられない思い出の欠片が残ると思うよ。
私はぎゅっと握りしめて、それを決して手放さない。
そんな思い出の欠片のその一つ、
それはこの夕日だと、私は思うんだ。
※ ※ ※
16日の17時5分に成田を出発して、日付変更線をまたいだので同じ16日の午前9時50分にバンクーバーに着いた私たち。飛行機の中ではお昼寝のような転寝タイムしかとってなかったので、さすがにこのイングリッシュベイビーチにて日没を待つ間に、意識が飛びそうに何回もなりました。
もしもこれが姉が相棒だったら、丸太のベンチに寄りかかって少しの間目をつむってしまったかもしれません。友人だったから甘える事が出来なかったんだろうか・・・。
それもあるかもしれませんが、きっと、この時間を失うことの方が怖かったからに違いありません。
時々目を開けたまま夢を見ていたような気がしました。
それでも貪欲な気持ちに戻って、砂浜で貝殻を拾ったり小石を拾ったり、友達が書いてくれた砂浜の文字と共に写真を撮ったりして楽しんでいました。
この砂浜に文字を書いて記念にすると言う発想は素敵だなって思いました。
砂浜の文字は恋人同士じゃなくても良いんですよね♪
これ以降、これでもかっていうくらい夕日の画像が並びます。午後7時22分から8時5分ごろまでの日没の画像です。
日が沈むと、船に明かりが遠くに見えて、それがとっても素敵に思えたのでした。
私たちは、何でか元気。
そこのビーチからまた歩いてホテルまで帰ってきました。たぶん30分以上はかかったはず。
それから急いでお風呂に入り、最上階のレストランで夜景を見ながら飲む事にしました。
疲れていたし、普段飲まないので、もう顔が真っ赤です。
でも女三人で一日の出来事を思い出しながら、ラストオーダーまでいました。
これはたぶん午後10半ごろ。
その後部屋に戻って、なんと私、洗濯とかしました。
このホテルは二連泊だったし、三人だったので一日目は私が一人部屋になる番だったので夜は気ままだったんです。
で、ベッドに入ったのは通常の就寝時間の午前1時半ぐらい。
バッタンキューかと思ったらそうでもなくて、今頃ももちゃんはどうしてるかなとか、パパはご飯をちゃんと作っているかなとか、ルート君は疲れて帰って来てないかなとか・・・・
もう、いやね、主婦って!!!
と言うわけで長い一日目は終了したのでした。