大文字草はユキノシタ科の多年草で、
ホトトギスと並んで、秋を代表する山野草の1つです。
北海道から九州の海岸から高山にかけて、自生する基本種は、
秋に、「大」の字型の白花を咲かせます。
園芸化が進む中で、花形・花色が多様になってきました。
今年最初に開花した花が「華扇」(かせん)という品種でした。
濃い赤色の八重咲種です。
10月初め、最初の花が開こうとしています。
10月中旬、小さな蕾から次々と大輪花を開いてきます。
3号の小鉢植えなので、年々小型に育ってきました。
前画像の2日後、幅広のフギレ花弁で、
花弁数が多い、千重咲きタイプですが、無肥料なので・・・
花茎5~10cm、花径は2~3cm程です。
更に10日ほど経過した、本日の花姿です。
初めに咲いた花は色が薄れ、終盤を迎えました。
葉幅も2cm位で小型化しています。
春から蕾が着くまでは自宅北側軒下の山草棚に置き、
花時は南側の玄関前に移します。
「ホトトギス」(杜鵑草)は、ユリ科の多年草で、
花びらにある斑紋が、鳥のホトトギスの胸や腹の斑紋と似ている
ことから名付けられたとされています。
園芸的には台湾系ホトトギスの品種が多く、丈夫なので、
一般に栽培されています。
今年最初に開花した「白秋」(はくしゅう)も、
台湾系の改良種です。
白い花弁に紫の斑点が薄く着く、上品な感じで、茶花向き、
最初の1輪は、9月中旬に開きました。
花弁の斑紋が少ない花でした。
10月上旬の花です。
6枚の花弁、雌しべは3裂し、雄しべは6本あります。
10月中旬、ほぼ満開の頃です。
7号鉢植えで、草丈15~20cmで密生しています。
花を横からアップして見ます。
花弁の下の膨らみは、距(きょ)と呼びます。
雌しべの柱頭は3裂し、更に先が2裂し、腺状の突起があります。
本日の名残り花です。
丈夫で殖えて、大鉢植えで長く咲きます。
「ギンモクセイ」(銀木犀)は中国原産のモクセイ科の常緑小高木、
雌雄異株で、日本には雄株だけ入ってきました。
白花を年に複数回咲かせるのですが、
樹高110cmほどの幼木なので、今年は初めての開花です。
径4mmほどの白花ですが、淡い黄色を帯びています。
花弁は肉厚の質感で、
中央に雄しべ2個と不完全な雌しべがあります。
10月4日、香りが漂って、開花が始まったことを知りました。
葉陰で、小さいので全く目立ちません。
2~3日後、ほぼ一斉に全開しました。
10月10日頃には、
花が下に垂れ下がって、香りも弱くなりました。
この後一斉に落花しましたが、株に力がつけば、春にも開花します。
変種のキンモクセイの方が花数も多く、香りも強いので、
多く植栽されています。
香りに釣られてくる虫ねらいか? アマガエル君が、
ムクゲは夏から秋にかけて、庭で長く咲き続ける
アオイ科の落葉低木です。
犬散歩中に気に入って、1枝いただき、挿し木したものです。
ピンクの地に、中心部が濃いピンクとなる一重花ですが、
正確な品種名は不明です。
7月中旬の花、庭では宗旦ムクゲよりも大輪で、目立ちます。
7月下旬です。
8月上旬、切れ込みを持つ濃い緑葉が密生し、花を引き立てます。
8月下旬、猛暑の中でも休みなく咲き続けます。
9月中旬です。 毎年、晩秋に強剪定するのですが、
春から伸びる枝が、蕾を着けながら3mを超えて成長しました。
10月上旬ですが、まだ開花し続けます。
庭に自然に生えてきたミズヒキ、
紅白の小花を着けた花穂は、日本人の心を惹きつけ、
茶花としても利用されてきました。
花後の種はヒッツキ虫となります。
授粉の手伝いをしたでしょうか、小さな蟻さん、
授粉後は雌しべの柱頭が2つに裂け、
ガクが閉じても、長く突き出します。
9月末、花がほぼ終わり、種が出来ます。
10月初め、ガクが閉じた姿は、蕾の時と同じような形で、
中に長さ2mmほどの種子が1個できます。
自宅北側の塀際で、たくさんの種を着けたミズヒキです。
自宅南側の塀際でも、
自宅東側、池の脇でも、
10月中旬には種が熟し、鈎状に突き出た雌しべの先が、
動物の毛などに引っかかって、種が遠くに運ばれる仕組み、
俗にいうヒッツキ虫の1種です。
庭を歩くたびにシャツやズボンについて、
家の中にも種が蒔かれてしまいます。
先日、全ての花穂を切除しましたが、
それでもこぼれ種が撒かれてしまいます。