「フウラン」(風蘭)は日本原産のラン科植物で、関東以西の暖地に自生しています。
樹木の枝などに根を張りつかせて生育する着生ランですが、ミズゴケを使った鉢植で
栽培し、冬季は無加温の納屋で越冬させています。
江戸時代に盛んに栽培された古典園芸植物の一つで、「富貴蘭」とも呼ばれています。
今年開花したのは2鉢だけでした。
「御城覆輪」(ごじょうふくりん)という品種は、斑入り葉の園芸品種です。
7月上旬に白花が咲き揃った開花姿です。
少し黄色みを帯びた白い覆輪が入ります。
花には香りがあって、玄関に置く楽しみがあります。
花色花形は普通ですが、長く距が伸びるのが特色です。
花が終えた今は、自宅北側の軒下で休養中です。風蘭ですから通風に配慮します。
鉢植えのヤマアジサイの最後、「イナベニテマリ」(伊那紅手毬)は長野県の産で、
江戸時代から知られる古い品種だそうです。
手毬のような装飾花が、白から紅へと変化するというのですが、・・・・・。
5月下旬では、まだ淡黄緑色の咲き始めです。
5月末、開花すると白花です。装飾花のガク片には鋸歯が出るのが特徴の一つ。
6月中旬、ガクの端に少し紅が差してきました。
装飾花の中心の花は青く咲きます。
6月下旬ですが、全体が赤くなる感じはありません。
7月上旬、装飾花が反転し始めると、裏側が全体的に赤みを帯びてきました。
7月20日の花色、全体が色付いては来ましたが、もっと紅色には?
他のアジサイは既に剪定をしましたが、本種だけは剪定せずに、この後の花色変化を
見ていこうと思っています。
「サツマチドリ」(薩摩千鳥)は、鹿児島県の甑島にのみ自生するウチョウランの変種です。
2.5~3号鉢植えで、草丈10cm余りです。
6月下旬に、開花しました。
唇弁に紅紫色の斑点紋様が入ります。
7月10日の開花姿です。
1輪をアップで見ます。
撮影中に、ハチがやってきました。
次は、サツマチドリの園芸品種で、「サツマチドリ・星の砂」です。
唇弁の斑点が、微細で砂のようです。
「イチジク」は、クワ科の落葉高木で、地中海沿岸~アラビア半島が原産地です。
果実が、一枝ごとに毎日1個ずつ熟していくので「一熟」、花を咲かせずに実を着けるように
見えることから「無花果」の字が使われています。
ホームセンターで入手した「ドーフィン」という品種で、夏秋兼用種です。
7月と8~9月の2回収穫ができるのですが、生産農家は秋果だけを収穫するようです。
春、新葉の展開と同時に小さな実が成長し、5月初めの姿です。
6月上旬、きれいな緑実です。
6月23日、1個の果実が色付いてきました。
よく見るとヒヨドリが突いた跡があり、少し早いのですが、最初の1個を収穫しました。
急に 肥大して熟してくるので、鳥よけに排水口用水切りネットを被せてみました。
実が熟してくると、重みで枝が垂れ下がってきます。
6月29日、ネットを外して、計5個をまとめて収穫しました。
本来はイチジクコバチが共生するのですが、日本のイチジクは、受粉を必要としない
単為結果性品種です。
7月5日に収穫した2個です。 1個はまだ未熟な感じです。
食べるところは果肉ではなく、内部にある無数の小果と花托です。
7月9日、ネットを外して収穫です。
7月11日収穫の熟果、左手に乗せるとずっしり重かった。
最後の収穫が7月14日で、合計13個の夏果を収穫しました。
私の生まれ育ちは雪深い魚沼なので、高卒までイチジクの木も実も見たことがありません。
果実の大半は、妻が母親との思い出の味として、楽しんでくれました。
まだ幼木ですが、枝には、小さな秋果が着いてきました。
6月から7月にかけて咲き終わった庭草です。
ユキノシタ科の多年草「アスチルベ」、白花と桃花の2種です。
ヨーロッパで品種改良された園芸種で、チダケサシやショウマの仲間です。
空き地畑の奥で、スギナに埋もれていましたが、除草すると一気に開花しました。
小さな花を密生させて、独特です。
次は「ギンパイソウ」(銀杯草・銀盃草、ニーレンベルギア・リブラリス)です。
南米原産の多年草で、明治末に渡来し、庭に以前からあったものです。
根茎で殖えてグランドカバーに良いのですが、私がいろんな草や木を植えるものだから、
庭の北東隅に逃れて、かろうじて数輪の花を開きました。
ガクは地際にあって、細い花筒を数cm伸ばして、カップ状の白花を咲かせます。
終いは、ラン科の多年草「ネジバナ」(別名モジズリ)です。
自然実生で庭や鉢に、勝手に芽生えてきます。
名の由来が、ねじれた花序にありますが、
右回りも左回りも、
あまりねじれないものもあります。
唇弁が白で、周りの花弁がピンクなのですが、
色の濃淡があって、株によってさまざまですね。