庭木でアブラゼミが鳴いています。 木や葉にセミの抜け殻があり、地面に丸い穴が
あいています。 羽化は未明までに終わり、その様子を庭で見ることはありません。
7月24日、早朝ウォーキングに出かけて間も無く、町内の市道脇で、ひっくり返って
もがくセミの幼虫を見つけました。
拾い上げて急ぎ自宅に帰り、玄関手前のハナミズキの幹につけてやりました。
その後予定のコースをウォーキングして帰宅後、7時10分に撮った写真です。
私が付けたい所から少し移動して、羽化する場所を定めたようです。
朝食後、居間の戸を開けて見ると、すでに羽化が始まっていました。
慌ててシャッターを切って画像を確認すると、ナンテコッタ、アリの群れが襲って来て
いました。 私が息でアリを吹き飛ばして、撮影です。
7時24分、体を上下に振りながら、尾部を残して脱皮しました。
7時49分、しばらく動かないでいます。 この後、体を起こして、脚でしっかり
殻の頭部を掴んでから尾部を抜き、ぶら下がるはずですが・・・・・・、
落下してしまいました。 やむなく、ラカンマキに付けていたコルク板(セッコクを植え
つけた)の上に乗せましたが、・・・・8時、やはり落下。 足が一部利かないようです。
居間から見える廂下に、麦藁帽子を立てかけて、翅を下に伸ばせるようにセミを置き
ました。 羽化は、幼虫から成虫へと変身する一瞬の美しさを見せてくれます。
この瞳は! 何が見えているんだろうか? 私の顔が見え、励ます声が聞こえる?
翅に体液を送り込んで伸ばしきったのですが、動いているうちに又も落下、
手に乗せると、脚指でしっかり掴んでくる感触があり、生きようとする力を感じます。
10時、体色が変わって来ました。
右下は12時20分、ほぼアブラゼミの体色になりましたが、飛び立つことが出来ません。
7月25日麦藁帽子から、その下にあった鉢(植物が枯れた)の上を歩き回り
ますが飛び立つ気配はありません。 右下は蜂蜜を染込ませた脱脂綿です。
26日朝も生存していましたが、昼過ぎには全く動かなくなりました。
枝に産み付けられた卵は翌年孵化して地面に潜り、地下で植物の根から汁を吸って
4~6年の幼虫期間があるそうです。
地上に出て僅か3日間、飛ぶことも鳴くことも無く、 庭の片隅で永久の眠りに入りました。