「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

死体検案実習での学び

2012-10-13 23:00:00 | 医療
 医師がひとりの患者に対し最後に行うとても重要なことのひとつが死体検案。

 その実習が、先週有りました。後期は、2月にあります。

 

 参加理由としては、

*小児科医師としては、
 乳幼児突然死症候群への理解を深めること

 乳幼児虐待への理解を深めること


*医師としては、
 大災害時の死体検案をきっちりとできるようになること

 監察医制度の理解


*法律を学ぶ身としては、
 法医学の視点の強化




 実際に参加して、そこで多くの学びが有りました。


*死体検案書の重要性
 病死と外因死では、後の保険金への影響も大きく変わってくる事実

*溺死、交通事故死の場合の、病死との区別の難しさ。
 風呂場で心筋梗塞があって、溺死し、死に至ったのか。心筋梗塞の場合であっても、風呂場でなかったら亡くなっていないのに、それでもその死因は、心筋梗塞という病死であり、溺死という外因死とはならない。

*風呂場での事故の起こりやすさ、その予防啓発の重要性

*監察医制度の重要性

*乳幼児突然死症候群の診断の難しさ

*予防接種を打っていて、その児がたまたま死亡するような場合の原因究明の大切さ

*心突然死の発症機序

*死因究明の最近の法整備

 などなど。


 小児科的には、死との遭遇は、開業医レベルでは、本当にまれです。
 ただ、きちんと習得すべき法医学の知識だと思っています。

 監察医制度が全国的に広がることも期待しています。
 
コメント
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