(なかまうたき 沖縄県宮古島市平良下里 2012年12月3日)
昔、荷川取(宮古島北部)の仲間金殿(かんどぅ:長者)の夫人が、下地間切(まぎり:村)の赤崎御嶽(宮古島南部)参拝の帰途、下地間切川満の喜佐間按司(あじ:首長・豪族)に拉致された。金殿は喜佐間城へ向かったが、城内には数十匹の猛犬がおり入ることができなかった。そこで脱髪を混ぜた握り飯をつくり猛犬に投げ与えると歯の間に絡まって苦しんだ。金殿はその隙に城内に入り、同室していた喜佐間按司と妻を殺した。金殿は今世での望みも終えたと下里の森に入って自刃した。仲間御嶽は金殿を祀ったものである。