竹鼻線羽島市役所前駅から、自治体の支援を受けてタクシー会社が運営する羽島市代替バスに乗って大須に向かう。2001年竹鼻線の江吉良~大須間の廃止によってバス化された区間である。

大須は「州」を意味する地名であり、長良川によって大いなる影響を受けたことを表している。これから向かう「高須」も同様の意味を持つ。そして大須は、慶長十七年(1612)名古屋に移された、大須観音の由縁の地でもある。

長良川に沿う集落大須から、海津市広域バスに乗り換えて南濃大橋を渡り、海津市高須へと向かう。何のアナウンスもなく、狭い道を紆余曲折する自治体支援バス、他所から来た者であれば、さっぱりわからないであろう。前もって目的地を言っておかなくてはならない。
旧平田町中心地今尾を過ぎ、旧海津町の役場を過ぎると、旧海津町時代に建てられた歴史民俗資料館に到着する。屋外には、高須輪中の干拓に使用されたトロッコ機関車や排水機が置かれ、館内は輪中の歴史と、高須藩の歴史及び藩御館を再現した建物が資料館最上階に設けられている。辺りは川沿いの平野で風も強く、あちらこちらで老朽化しつつある光景を目にしたが、ややバブルの遺産的な雰囲気を否めなかった。



続いて高須の町並みや高須城の跡に向かった。