京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 鬼の行水

2009年08月03日 | 日々の暮らしの中で
「鬼の行水」。
大津絵の代表的なモチーフの一つである。滋賀県の三井寺近くで近世初期より売り出された民衆絵画、土産品としても好まれているという。戯画風で風刺を含んでいる。

英訳で「Devils bath」となっている。「行水」も英語では「bath」。じゃあ、長風呂は何て言うのかと調べてみたが…、要するに入浴するのは「take a bath」なわけで…。
三歳児不在の束の間の時間、われらの素晴らしき日本語の豊かさを多少感じ入ることともなった。

そして、亡き弟の家族に宛てて無沙汰をわび、柔らかな花の写真を添えて近況報告を済ませた。
今年、とりわけの思いを込めて朝な朝な拝顔するこの朝顔は、まさに私のこの夏の『点睛一花』となっている。そう…、タネを残しまた来年も、さらに翌年、翌々年も…だったな。せめて心通わせ合える言葉の一つも返ってくればと欲がのぞく。

本日梅雨明け宣言あり。「心静かなれば即ち身も涼し」だそうだ(白居易)。

ところで「鬼の行水」は、(頭の上に描かれている)虎皮の褌を脱いで湯桶に入ろうとする図。体を洗って、心を洗わぬ者への風刺、と説明されている。カラスの行水でも洗う時間はあるのだろうか。私は長風呂だから時間だけはたっぷり…か。

いずれにしても、心の洗濯をしながら‘精神的避暑療法’でここ一番乗り切れば、この秋、私はどんな変身を遂げていることやら。
コメント (8)
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