京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 そののちの…

2009年08月20日 | 日々の暮らしの中で
                

      その後の身にこたへたる残暑かな    清崎敏郎

ここへきて厳しい残暑が続いている。もう秋なのにと思うと、真夏の暑さよりもつらく感じるものもある。京都市立の小中学校では二学期制が導入されている。来週初めのスタートが多い中、府内最初の夏休み明けを迎えた小学校があった。

いくつもの穴を地面に残して羽化した数知れない蝉も、仰向けに転がっている。アブラゼミに一筋の黒い線が続く。蟻が精力的に清掃活動、食料の確保に余念がないようだ。

新型インフルエンザによるマスク騒動があった頃のこと。ホームセンターで農薬を買って帰宅したその方は、隣家まで5センチ幅で延々と続く蟻の列を発見。薬をまいたらみんなマスクしているようだった、と話してくれた。
この話を思い出し、暇な私は小麦粉を振りかけてみた。多すぎたのかしばらく隊列は崩れるが、マスクをしながら何事もなかったようにうまずたゆまず努力。蟻が「左足から歩く」かどうかなど、画家・熊谷守一氏には申し訳ないがわからずじまいだった。

Jessie に見せてやりたい、とふと思ってしまう。「マミィちゃーん!おいでー、ありがいっぱい」とか言って大騒ぎすることだろう。が、思ったとて詮無いこと。腹八分目で満足せよということ。満ち足りた心、これがJessieの私への置き土産。
   蟻を相手にじっと見つめているだけではともすると口周りの筋肉が固まる。というか、たるむというべきか。オシャベリマシーンJessieの声は消えてしまった。身に応える残暑…、なんてほどではないが、暑いな。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする