京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 花見

2014年04月01日 | こんなところ訪ねて
年年歳歳、季節は巡ってきて、「桜花さきにけらしな…」。

新聞の「桜だより」によれば、丸山公園、哲学の道、木屋町高瀬川などは「五分咲き」、京都御苑、天龍寺、山科疎水、醍醐寺あたりで「満開近し」の情報だった。「満開」となると、まだ平野神社と高台寺だけ。
そこで、「梅は北野(神社)、桜は平野(神社)」、「御室(仁和寺)は花人を埋め、平野は人花を埋む」と、古くから桜の名所だった平野神社を訪ねてみることにした。



珍種が多く50種、400本もの桜があるといわれる。武運長久を願う公家が、家の象徴として桜を奉納したことに由来しているのだとか。

まだ少し早いと知りながら、千本えんま堂に普賢象桜を見に回ったが、その途中に立ち寄った、というか、この門前に足が止まった上品(じょうぼん)蓮台寺。

真言宗の寺でお堂は公開されていない。境内に咲き誇る大きな枝垂れ桜の美しかったこと。訪れる人はごくごくまばら。この静けさが花のやさしさ華やかさをより際立たせ、忘れがたい場所になった。いいお花見をした。

境内にあるという平安時代の仏師・定朝の墓を探して歩いたが、わからなかった。聞く人とていなくって…。それでも、一人、せめて小人数での静かな花見が好きだ。ゆっくりと時を過ごし、できれば少しお酒があったらいいかな。



コメント (6)
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