京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 輝く若葉 

2014年04月23日 | 日々の暮らしの中で

      さびしさに慣るるほかない春落葉     西嶋あさ子

父が母親を亡くした時に涙を見せた。初めて見た父の涙だったと記憶している。おかあさんっ子?だった我が家のユウトウセイ。悲しさや寂しさを推し測ることはできても、その身になることまではできそうにない。
唐突だったために、部屋も今の今まで過ごしていた状態のままで残された。「そのままにしといて。さわらんといてくれ」と…。
枇杷の木から、かさこそと葉ずれの音を立てて枯れた分厚い大きな葉が落ちてくる。この葉落ちも「春落葉」と呼んでいいのだろうか。

今日は明るい日差しが戻って、とりどりの若葉の輝きに目を見張る一日になった。
 
      うららかに ただうららかに 或る日かな     久保田万太郎

こんな日は、ふと誰かに会いたくなるような…。


まぶしいほどの新緑を見るにつけ、やはり微妙にさびしさを募らせているのかもしれない。海の向こうで、二人の孫は元気に走り回って二週間の休暇を過ごしていた。JessieとTylerの活力に与りたいところかな。



  
コメント (10)
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