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京都十二薬師霊場で特別公開が始まって、平等寺(因幡薬師堂)を訪れた。
烏丸四条から下るか、五条側から上るか(この方が近い)して少し東に入った街中にあるお薬師さんで、秘仏の本尊薬師如来立像が御開帳されている。頭には頭巾というお姿だった。
がん封じ、諸病悉除、当病平癒、厄難消除など信仰厚い仏さまで、初めて訪れたのは母が病を得たときだったから34年前になる。
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公開は収蔵庫でなされており、小さいので中に入れば仏像との距離がとても近い。
中にはご住職がいて説明してくださったが、二人も入れば動きがとりにくいほどだ。かといって拝観者だけでは、ちょっと心配にもなる秘仏や寺宝が収まっている。絵に描いた仁王像は珍しいが、両脇に掛けられていた。
本堂でならじっくり、気のすむまで座ってということも可能だろうに、ザンネン。
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そも薬師如来は、大いなる薬師として大医王と称せられ、また急を救うその足取り軽きによりて医王善逝(ぜんせい)とも称せられけり。菩薩としてご修行にありし時、十二の誓願を立てられ給う。本願は、衆生の病を癒し、天変地異の災難をうち沈め、あらゆる苦悩に思い悩みし全ての衆生を救わんとの有難きお心 ― おんころころせんだりまとうぎそわか― その大願叶うまではいかでか如来になるべき、とて仰せられけり。(『御開帳奇譚』玄侑宗久)
無状和尚は、兼務する隣町の薬師堂のお薬師さまを21年ぶりに公開するときの儀式で読みあげるシナリオを準備した。
物語は途中途中に、そのシナリオを挟みながら展開していく。
本尊の薬師如来は本物ではないと言ってきた男たち。
寺の近隣から出火したとき、出火元の家の少女が像を抱えて救い出したのはよかったが途中で滑ってしまってお薬師さんを放り出してしまった。その時、本尊の指が折れてしまった。
事情を知って、どうやらこの男自身がすり替えたらしい。
・・・まだあと三分の一ほど読み残している。