
真っ青な空に、梅の老木は、細い枝先にあらん限りの生命力でふいた紅い小さな芽を手向けている。ほのかな明るみに、春の訪れを待つ気持ちが膨らむが、
Jessieの帰国も早まりそうだ。樹皮だけのような古木に負けてはいられない。年末年始に向けての順備を進める。
幸せはそこら中に転がっている。孫娘と熊手でジャリジャリと大きな音を立てながら、境内に散った枯れ松葉などを掃き集める。
こんな作業一つでも、この先再びあるかどうかの一日となる。
「嫁ぐ娘に忘れず持たす数珠一つ」と。
「Jessie、お経を倣って仏教の勉強もして、どう??」
「いややわ~ ハハハ」と笑って逃げる。

今日は息子の誕生日。
先日、Jessieと一緒にメッセージカードを作って、包装し、宅配便に託した。ところが、本人はすでに異国の地だった。
(あーあ)だわ。
ま、自然の流れに任せて、フフフとしか言いようがない。