今朝の涼しさは格別だった。
読書三昧の日々など夢のようだが、読書を楽しむにはそのための時間をやりくりしなければ生まれない。
今年5月に娘に送った本の中から『桜風堂ものがたり』(村山早妃)が好評だったので、改めて中古書店で購入。朝のするべきことを手際よく済ませたあとを読書にあてて、長くかかったが読了。
著者の作品は初めてだった。続編2冊、単行本の新刊とは考えてしまったが娘のところへ送ってやりたいし…。
彼女のためにあれこれ物色するせいで、思いがけない出会いにも恵まれる。
周囲の草木に巻き付いて巻き付いて、旺盛な繁茂を見せる葛の木。
葛の花ちりがたになりてわが側に茂るもかなし幾日か見ざる
恋がらみの茂吉の歌だと杉本秀太郎氏に学んだ。
憶良の旋頭歌よりのち、秋の七草に数えあげられているという葛の花。
「老年はわれわれの顔よりも心に多くの皴を刻む」
〈心の老化を防ぐのはビタミン剤ではない。言葉の力によって、考える力、想像する力によって、私たちは何よりも心の艶を保つ〉
モンテーニュの箴言を引いた編者(『声に出して読めば 日に日に若返る100の名言』)の読みかたを、前登志夫氏が著書の中で記していた。
暑さが幾分和らいで、身体をほぐすためにも夕刻歩きに出た。適度な運動も脳を活性化する一助だろう。読書も楽しみ心つやつや、老化は先送り…といけるかな?
『星をつなぐ手』のページを開くと、冒頭は
「年をとると、慣れ親しんできたはずの我が身にも、いろいろとびっくりするようなことが起きるものだ」
の一文で始まっていた。
夜に入って降り出した雨音を聴きながら。
日に日に若返ると聞けば読まなくてはと思います。
言葉の力によって、考える力、想像する力>私にはこの三つの力が乏しいかも。
老いることは未知の世界に向かって歩むことと
どなたが言っていました。
確かに未知の世界です。
この世界は胸弾む世界ではなさそうですが
次第に近づいています。
朝夕には少し秋を感じられるように
なりました、
この夏の猛暑も生き抜けたようです。
前氏は「この秋とともに風変わりな一冊の本が舞い込んできた」と書いています。
ロマン・ロラン、セネカ、ルソーなど数人の言葉がひかれて、編者の解説も付記されています。
ロマン・ロランもセネカも、私は著書を読んでませんので、
言葉だけを引用するのははばかれます。でも解説文が良い感じです。
「老人への励ましのユニークな一冊」。「風変り」なのでしょうね。
檀ふみさんの百首朗読のCD付きだとありました。
「三つの力が乏しいかも」??とんでもありません。
読書好きのReiさんが、長い時間をかけてじっくり磨いてこられたお心の若さは、
みなさんが感じているところです。
誰もが未知の明日を生きていくのです。
一日一日、この酷暑も乗り切ることができました。
暑かったですよね、外に出るのが苦痛でしたわ。