「あんたが嫌い」ではなく「AさんもよろしおすがBさんもよろしおす」
「違う」は「違うやろか」
「東京で店舗を開いてみませんか。採算は取れるはずです」と話を持ちかけられて、
「また…」・「考えさせて…」と返事をされたら、それはYesか?Noか? (Noです)
京言葉の特徴には、角が立つ言い方をしない、ぼかし、はっきりさせずあいまいさを残したままにしておくといったことがある。洗練された大人の文化で、千年の都で育まれてきた知恵や処世術だそうだ。9月、「ファジー」という語で京都文化の特色を論じるのをうかがった。
もともと語彙が少ない日本語は、物や事の関係をはっきりさせるより、ほのかに言いかすめながら暗示するほうが向いている。物語や和歌・俳句、省略の多い昔の手紙など、いずれもそうした性質の上で誕生し成熟したもの。それも久しく「京都」で、そのように練り上げられてきたのだ… と。 (秦恒平氏のことばを引用されて)
電車内で騒ぐ子をみて、「やかましい!」と言うところを「元気なお子さんやこと」
表面的にはほめながらくさす。「若い人はどんなお着物を着はっても似合うから、よろしおすな」 暗に、この場にはふさわしくない着物だと伝える。持って回った言い方、嫌味、表裏があって怖い、とも感じる?
「いけず石」、狭い四つ角や三叉路、曲がり角でよく目に入る。
「こんなところに大きな石を置いて、邪魔だな」と思うほうですか?「(車の運転も)ぶつからないように気をつけて」と受け止められますか。
ほのかに言いかすめながら暗示する。含蓄に富み、まろやかな人間関係を演出するのと違うやろか。 違う!? 嫌い!? 私にはようわからんけれどね…
(小林良正さんの「ほほえみ地蔵」)
持って回った言い方にトゲを感じたり嫌味に取れることも多い私です。
角が立たないような気遣いをしながらも、
ぼやーっとしている私など、はっきり言ってもらわないと気がつかないかもしれません。
かといって、あまりストレートに物を言われても傷つくし…
ほのかな配慮をし合って、うわべだけではないまろやかな人間関係が築けていけるならいいですね。京言葉、などということ関係なくです。
それにしても、難しいことです。
もちろん、時と場合にもよりますが・・・。
短い言葉でストレートに物言うのは、会社で仕事をするときの絶対条件でした。
同じ会社の仕事でもユーザー訪問や、顧客に相対するときはこの「ほのか・・・」が欠かせません。
地域社会の活動などでは特に、言葉選びが大切な人格要素だったような気がします。
いつしか身についた、ほのか・ファジーな言い回し。
カサついた手にちょっとハンドクリームを塗って握手をする。
但し、理解できない相手には、一刀両断も必要な時ってありますね。たま~~に。
でもやはり、ほのか・・・大好き派ですね。