Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

シリア周遊 12 アレッポの石鹸工場

2009-06-17 02:24:19 | 中近東/北アフリカ
5月5日

アレッポのMandaloun Hotel、雰囲気のあるいい宿なのだが問題が一つある。
最上階の後から増築されたと思しきお部屋、壁が薄くて隣の音がよく聞こえるのだ。
昨夜は寝についてしばらくたった頃、隣室の物音で目を覚ました。時間を見ると午前2時過ぎ。夜更かしのシリア人カップルが遊びから戻ったらしく、興奮しているのか女性の甲高い話声がやかましい。アラビア語がわかれば話の内容がすべて分かるほどの音に壁を叩いたらその時だけは静かになったが、またしばらくするとおしゃべりを始める。

結局となりが静かになったのは朝のアザーンが聞こえてから。
おしゃべり以外の音を立てないでくれたのだけが救いか。

よく寝られなかったせいか、朝食の部屋が薄暗い半地下なのも気に入らない。
 せっかく素敵な中庭があるのに。

気を取り直して、迎えに来てくれたアリー氏に連れられてアレッポ石鹸の工場見学へ。
 
旧市街の北側、銅細工の鍛冶屋が連なる一角の大きな扉をくぐると雑然とした中庭のある工場がある。

案内の人について階段を上がると、中に巨大なタンクが。
 ここでオリーブ油、ローレル油などを3~4日攪拌して石鹸が作られるのだが、石鹸の製造は冬の間だけ、3月いっぱいで終了ということで現在はからっぽ。
 
攪拌された液状の石鹸を一面に流し込むという床も残念ながら今はただの床。この上に人が乗り、引っ張って石鹸を切るという刃のついた板を見せてもらう。これで石鹸を切るところが見たかったな。
 
切った石鹸には木のスタンプを押し、これを寝かせるとアレッポ石鹸の完成。
  
麻袋や箱に入れられて出荷を待つが、オリーブ油とローレル油の配合量、寝かせた長さによって石鹸の質はちがうんだそうだ。
 ちなみに右の色の薄いのは若い石鹸、左の色の濃い古い石鹸の方が上物。無添加で肌にいいと最近は日本でも人気が高いらしい。
 ここで買った最上級の石鹸、1キロ800ポンドは街中で見たどれより高かったけど、他よりいいと信じてますよ、オーナーのゼナブリさん。

石鹸を無事買い込んだら、さあ、あとはゆっくり街見物をしようとまずは目立つアレッポ城へ。
 
お堀を回り、階段を上がって門を入ろうとするとなんと、「今日はお休みだよ」
街一番の名所に休みがあるとは思わなかった。道理で人が少ないわけだ。不覚。

それでは、と旧市街に突入し、目に付いたカーン・アル・ワジルへ。
  きれいな門を抜けると
 昔の隊商宿が今は骨董屋になっている。
 店番のおやじが窓枠の飾りの片方がキリスト教、もう片方がイスラム教を表していると教えてくれた。さすが国際商業都市アレッポ。

さらに行くと大モスク。ここもウマイヤド・モスクと呼ばれている。
 「地球の歩き方」にはスカーフもいらないと書いてあるが、実際には女性はねずみ男スタイルになる必要あり。
 
何度も再建されたという建物に大きな特徴はないが、11世紀のオリジナルのままというミナレットと床の大理石模様がきれいだ。
 

ちょうどお昼になったので、モスクの隣にあるレストランへ。
 
あまり期待もせずに入ったが、入ってみるとここも古い屋敷を改装したレストランで屋上はテント張り。
 広い窓からはモスクと、その向こうにアレッポ城も見える。
 
トシュカもタイムのサラダもおいしくて、ここは当たり。

エネルギー補給をしたら次はスークへ行こう。


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コメント (8)
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