Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

五島列島の旅 5 上五島神楽

2010-11-20 22:32:05 | 国内旅行
10月31日 続き

久賀島を出た海上タクシーは上五島の若松島へ向かう。

  
岸壁に白いキリスト像が見えたところで船はへさきを岸の岩につける。
桟橋もなく、波も荒いのに船長は見事な腕。

  
ここに明治の初め、キリシタンが隠れていた洞窟があるというのだが、キリスト像の真下まで行っても洞窟は見えない。
岩をよじ登り、その向こう側を覗いてやっとその存在がわかるようなところ。
  
中に入ってみると内部はT字型になっており、向こう側はそれぞれ海に通じている。
内部には漂流物のゴミが散乱しているところを見ると潮が満ちてくればこの中も水浸しになるのだろう。
よくこんなところを探して隠れたものだと思うが、炊事の煙で見つけた方もすごい。
どうやらこの時代、隠れキリシタンには賞金がかかっていたので金欲しさに探す方も必死だったらしい。
 こんなきれいなところなのに。

  
再びタクシーに拾ってもらい、若松大橋をくぐって中通島の郷の首港に到着。

 この日のお宿は青方のホテルマリンピア。

一休みしたところですぐに夕食。ビジネスホテルらしいのであまり期待はしていなかったのだが
  
テーブルの上にはいきなり伊勢えび。その他にも鯨やらアワビやら
  
最近この島一番の稼ぎ頭という五島牛は柔らかく、猪肉のつみれの入った五島ちゃんこも最後の五島うどんまでおいしくいただく。

期待していなかったなんて、料理長様、失礼しました。

さて、食事が終わっても本日の観光はまだ終わらない。
ホテルのバスに送られて奈摩郷というところの政彦神社へ。
 小さな鳥居をくぐると灯篭がいっぱい。終わったばかりのお祭りのために小学生が描いた物だが、今夜は我々のために灯してくださったらしい。
  
中に入ると大きくはないが清々しいお宮。この宮司さんが実にお話上手で楽しい。

400年以上の歴史があり、国の無形民俗文化財にも指定されていると言う上五島神楽、お祭りの時には20番ぐらい舞われるそうだが、今夜は我々のために5番が披露された。

 まずは将軍の武勇をたたえる舞、六将軍。
 岩戸開きを祈る平舞。
 翁と媼が登場し、お神酒で酔っ払うコミカルな山賀。
 五穀豊穣を祈る箕舞。「この神社一のきれいどころ」にはひげがあったりする。

そして最後のクライマックスは獅子舞。
  
  
二人の天狗と二匹の獅子が登場するのだが、獅子は高く伸びたり、床に寝そべったり、その周りを天狗が飛び跳ねて大迫力。
このあたりの子供達はこの神楽の獅子を舞うことにあこがれるそうだが、さもありなん。

神に捧げる舞の合間にコミカルな演目が入ったり、五穀豊穣を祈るいかにも農耕民族的な演目が入るところ、ブータンのツェチュと一緒だな、などと思いながらお神楽終了。
普通観光客には3番ぐらいしか舞わないとのことなので今夜は大盤振る舞いだったようだが、楽しくてあっという間だった。

お神楽の後もまだホテルには戻らない。

バスは港の陰、街灯などのない暗い所で停車。
車外に出て上を見上げれば、おお、天の川が見える。

昼間には雲が多かった空も夜には快晴。月もなく、星空鑑賞には絶好のコンディション。
解説員は五島地域雇用創造推進協議会のMさん。天体観測はプライベートの趣味だと言うが、説明用のライトまで用意してくださって星座や惑星を教えてくださる。
流れ星も2つ見えたし、素朴に楽しい。

ここはパワースポットとして売り出したらどうかとか、あれに見えるのはUFOじゃないかとか、とか好き勝手なことを言ってやっと宿に戻る。

盛りだくさんな一日であった。


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コメント
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