Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

五島列島の旅 7 遣唐使の足跡

2010-11-23 01:54:00 | 国内旅行
11月1日 続き

本日のお昼は五島うどん。

昨晩うかがった政彦神社の宮司さんの説では遣唐使が中国から製法を持ち帰った日本で一番歴史のあるうどん、とのことだが
  
地獄炊きといって直接鍋に乾麺を入れてゆで、そのままつゆにつけていただく。
つゆはアゴ(トビウオ)のおだしでかなり塩辛目。一方はアオサ入り、もう片方は溶き卵入りで、これが優しい味でおいしい。

うどん自体は島特産の椿油を使った手延べ麺。太さや食感は稲庭うどんに近く、つるつると実に食べやすい。椿油のおかげで長く煮てもふやけたりしないのだそうだ。

昼食の後は教会をもう一つ見学。青方湾に面した大曽教会。
  
これも鉄川与助氏が1916年に設計施工したレンガ造りの教会。

 
この内部もこうもり天井だが、ヴォールトの中央の花がかわいらしく
 西ドイツから取り寄せたというステンドグラスの花は桜だろうか、これまたとてもかわいい。

どの教会も意匠に工夫を凝らし美しく飾られているが、現在は言うに及ばず、設立当初からそれぞれ信徒の数は決して多くなかったのだそうだ。そうした中でこれだけの教会を作ってしまうのだから、どれだけ信徒が熱心だったことか。

この教会見学の後は今度は遣唐使の足跡をたどる。
遣唐使の中でも空海や最澄の時代、遣唐使船は五島に立ち寄ってから唐に向かったのだ。

 並んで建つ空海と最澄。
この二人は同じ第16次遣唐使船で中国に渡ったそうだが、はたして二人が五島に立ち寄ったかどうかは疑問の余地もあるらしい。

この二人の像の近くにあるのが二人がお参りしたかどうかよくわからない岩屋観音。
  
こんなせまーい岩の間をくぐって行くと、奥の岩屋の中に小さな観音様がいらっしゃる。

次に見学したのは艫綱石。遣唐使船をつないだ石だと言うのだが
  
これが喫茶店を営むお家の庭先にある。
このすぐ近所に住んでいると言うバスの運転手さん、「こんな所に来たのは初めて」

さらに遣唐使たちが拝んでから旅立ったと言う「御船様」という岩
 

空海ゆかりの井戸だという「道土井」

バスガイドさんも「存在は知ってましたけど、こんなところ今まで案内したことがありません」

そう、本日は一日、バスガイドさんが同行してくださったのだが、この方がプロ中のプロ。
名所旧跡の案内は立て板に水のごとくなめらか、その合間にはジョークをまじえつつ島の生活や行政への批判もちくり、さらに我が秘境添乗員をいじって笑いをとり、一日中ずーっと話していてもまったく飽きさせない。
 上五島観光の近藤さんはすばらしい!

その近藤さんの計らいで次の見学場所に行く途中、予定にはなかった若松大浦教会に立ち寄り。
  
普通の民家を借り受けて聖堂にしたと言う建物は十字架がなければ教会とはわからない。
内部も簡素そのものだが
 
地元の方の手によるというマリア様がとてもかわいい。信仰の原点を見るような気がする。

バスは西へ向かい、若松島を通って堤防でつながれた日島へ。
  
ここにある頭子神社、ここも隠れキリシタン神社らしいのだが添乗員の曰く「この神社についてお話できる方で動ける方はもう誰もいらっしゃらなくて」

さらにその先にある日島曲古墳群は14,5世紀の倭寇の墓碑群。
  
この夕日の沈む先には中国がある。

だいぶ暗くなってきたがさらにもう一ヶ所、若松の極楽寺へ。
 ここには7世紀、朝鮮半島のものと思われる小さな仏像があるのだが、本物は拝めずレプリカだけ拝見して本日の観光はやっと終了。

  
お寺のある渋~い商店街を出て、今夜の宿泊は若松港近くの民宿えび屋さん。

ここは民宿ながら食事の良さでは五島で有名だそうで、確かにこの日の夕食はすごかった。
  
抱き合うイセエビに始まって、お刺身は鯛に石鯛になんだっけ?
  
写真ではわかりづらいがこの煮魚もつけ揚げも巨大。他にもくじらやらサバ寿司やらもろもろ出て
 〆のこの鯛めしがマツタケまで入ってうんまい!

今日はもう動けません。


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コメント (4)
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