Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

モロッコ周遊 9 アトラス越え

2012-06-12 17:38:03 | 中近東/北アフリカ
5月1日

アイト・ベン・ハッドゥを出て本日はアトラス山脈越え。
昨日世界遺産見学を終えてしまったので、今日は時間がかかるので普段使わないルートを行ってくれると言う。

 ホテルを出てしばらく行くと道沿いにカスバがある。 
  
アマルディール・カスバというそうで、奥はきれいに修復(?)されているものの手前は半分崩れ、そこにコウノトリの大きな巣がかかっている。

ここを過ぎると道は緑のオアシスを見下ろしながら標高を上げていく。
 舗装はされているが大型バスでは厳しそうな道。1920年代にフランスが新しい道路を建設するまで使われていた旧道だそうだ。
  
赤っぽい荒涼とした山に緑が映えて、この道沿いの景色はすばらしい。
 岩肌にゴマ粒が散っているのはよく見ると山羊だったりする。

人気もない所にこんな看板があったので降りてみる。
  
奥に塩抗があり、雨で流れた跡らしい。白い結晶をなめてみればもちろんしょっぱい。

またしばらく前方に雪山を見ながら山道を行くと、きれいな畑の広がる村に入った。
 
「ここにカスバがあるけど、見ていく?」と言われ、せっかくなのでちょっと寄ることに。

 行ってみると大きな建物だが外はぼろぼろ。
廃墟の中を見るのも一興か、とあまり期待もせずに門をくぐる。

 たくさんある部屋もがらんとしていて、ワルザザードのタウリルト・カスバと同じだ。

 と一つの扉を何気なくくぐると
  
なんとこの広間と、その三方を囲む部屋は床から天井まで細かい装飾でびっしり。

女性的で優美な細工の数々はこちら↓



  
美しい窓からのぞむ村もきれいで、その前でかっこつけて写真を撮るモロッコ人のにいちゃんもかわいい。

 
標高1800メートルという屋上からの見晴らしは素晴らしく、ここにもコウノトリのお屋敷。
モロッコのカスバには必ずコウノトリがいるらしい。

 
このカスバはテルエート・カスバと言って、タウリルト・カスバと同様、グラウィ家によって1860年から建てられたもの。
日本のガイドブックにはまったく載っていないが、ロンプラあたりには紹介されているのだろうか、ヨーロッパ人観光客は結構来ている。
細工の美しさと外観とのギャップがすばらしく、ここに立ち寄ることを提案してくれたドライバーに感謝。

 ここからまた寂しい山道をしばらく走って、ようやく現在のメインルートに合流。
 すぐに到着する最高所ティシュカ峠は標高2260メートル。

ここからは日光のいろは坂も真っ青のヘアピンカーブをひたすら降りていく。
 
おかげで同行者のうち2人が車酔いでグロッキー。

そんなところにあつらえたように出現するのが土産物屋で、ここに必ず立ち寄ることになっているらしい。
 
  
  
中ではモロッコ名産のアルガン・オイルの作り方を実演中。
アルガンとはモロッコの南部にしか生息しない木で、その実から採れるオイルはオレイン酸やビタミンEが豊富なのだそうだ。
ただし当然のことながら、この土産物屋で売っているものは高い。

ミントティーで一息入れ、さらに山を下ると回りの景色には緑が増えてきた。
 

やがて平地に降り、マラケシュの郊外をすり抜けてさらに西の海岸を目指す。

 まわりは真っ平らで、アトラスの東とはまた違う、荒涼とした景色。

 そのうちにこんもりと枝を広げた木がたくさん見えてきて、聞けばこれが例のアルガンの木だと言う。
貴重な木だと言うけどこんなにあるじゃない、と思うほど、一面アルガンツリーが植えられている。

そして日も傾いてようやく到達した大西洋。
 眼下に広がるのが本日の宿泊地、エッサウィーラだ。


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コメント (4)
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