Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

南極旅行 11 フォークランド諸島、ウェストポイント島上陸

2014-03-22 14:15:09 | 北米/南米/南極
2月8日

朝、目を覚ますと船はすでにフォークランドに到着して、島の沖合に停泊していた。


東西二つに分かれたフォークランド島のうち、西島のさらに沖に浮かぶウェストポイントという小島。

気もそぞろに朝食をとり、レンタルの防寒着を着込んでマッドルームへ。
 ここは泥の付いたブーツを置いておくので「泥の部屋」。ここでブーツを履き、小さな救命胴衣を着けたら船側に並んでゾディアックというゴムボートに乗る。

  
タラップを降りて乗り込んだら、ヤマハのエンジンでビューン。

 
この島には農家が一軒だけあり、その家の下にある石ころだらけの浜に上陸。

と浜にはジープが一台停まっており、その下にもぐりこんだペンギンを発見!
  
おまたせしました、今回の旅のペンギン第一号。これはマゼラン・ペンギンだ。

この浜から島の対岸まで3km、ジープでも行けるが歩いてもいいと言うので歩くことにする。

 
ちょっと丘を登ると入ってきた湾がきれいに見え
 翻っているのは英領フォークランドの旗だ。

  
風がいつも強いのか、わずかに植えられた木は傾いでいて
  
地面は丈の低い草と苔に覆われている。

この日は曇り空ながら、夏のこととて気温は10℃近くもあり、厚い防寒着を着て重いブーツで歩いていると大汗をかいてしまう。
やがて前方に海が見え、鳥の鳴き声が聞こえて、ちょっと怪しげな匂いもしてきた。
 草地に入り、背の高い草を分け入って行くと

 
うわ~、鳥がいっぱい!しかも手の届くところにごしゃごしゃいる。

 ここは Black-browed Albatross(マユグロアホウドリ)と Rockhopper Penguin(イワトビペンギン)が同居する営巣地。アホウドリはペンギンの卵を食べないので、トウゾクカモメなどから子供を守るためにこうして同居しているらしい。

  
イワトビペンギンはこのあたりのペンギンの中では一番小さくて背の高さが5,60センチ。黄色い眉毛が目を細めているように見えるが、その下の目は赤く、トサカがファンキー。
 子供はこの時期もうかなり大きくなっているが、トサカがなく、くちばしも黒いのですぐ見分けがつく。
  
名前の通り岩場が好きらしいが、草の中に巣を作っているのもいて、気を付けて歩かないと踏んづけてしまいそうになり、
 ちっこいくせに時々大きな声を出して鳴くので、いきなり近くでやられるとびっくりする。

 
マユグロアホウドリは名前の通り、立派な眉毛がある。ヒナは灰色でモフモフ、巣の中に一匹づつ納まっている姿がかわいい。
アホウドリの中では中サイズだそうだが、羽を広げると2メートルもあり
 
飛ぶ姿はかっこいい。

と言うわけでアホウドリの舞う営巣地のビデオはこちら:


ペンギンをもっと見たい方はこちら:


ペンギンはいくら見ていても見飽きない。

とは言ってもいつまでもここにいるわけにはいかないので、帰りはジープで上陸した場所まで送ってもらう。

ボートに乗る前にはこの島唯一のお宅訪問。
 
 
住人はドイツ人とスウェーデン人のカップルで、普段は二人っきり、2年前からこの島に住んでいるのだそう。
羊を飼っているとのことだが、夏の間、我々のように島を訪れる観光客にお茶を出すのも生計の一部のようで、テーブルいっぱいに広げられたおいしいお菓子はすべて手作り、カップは100組もそろえているとか。
島の「首都」スタンレーまでは船で6時間。いろんな人がいるものだ。

初めての上陸、ペンギンとの遭遇にすっかり満足してお昼に船に戻る。

午後はすぐ隣の Carcass Island にまた上陸の予定

だったのだが、天気は良くなったものの、波が荒いということで上陸は中止。
 一度おろしたゴムボートがクレーンで戻される。

 この砂浜も遠望しただけで上陸はなし。 
 でもよく見ると浜はペンギンでいっぱい。

その代わりというか、夕方になると船の近くにイルカが遊びに来た。
 
まるでパンダのように白黒のこのイルカ、Commerson's Dolphin と言って日本語名はイロワケイルカというそう。
 かなり長い間、船の周りを泳ぎ回っていた。


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コメント (10)
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