Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

15年秋の欧州旅 6 ラドウリツァ

2015-11-27 00:52:35 | ヨーロッパ
10月14日 続き

霧にけぶるブレッド湖を離れて車で10分ほどのラドウリツァと言う町へ。

町の中心に入ると細長い広場の両側にかわいらしい家が並ぶ。
 
 この小さな銅像は誰だろう。

目指したのはこの広場でも一番大きなこちらの建物。
  
町の公民館のようなものらしいが、内部の立派さに驚かされる。
 
がらんとしてはいるがやはり立派な2階には銅像の音楽家の展示などもあるようだが、我々の目的はこの小さな扉の奥にある「養蜂博物館」。
 入口こそしょぼいが入ってみれば中はとても広くて、想像していた田舎の素朴な展示室とは全く違う。

なぜここに養蜂博物館があるかと言うと、現在も使われているような巣箱を使った養蜂の技術はスロベニアで発展したそうで、飼いやすいミツバチもここから日本を含む世界中に広がったのだとか。そのスロベニアの中でもこの辺りが養蜂の盛んな地域らしい。

博物館の中は残念ながら撮影禁止なので写真がないが、養蜂の歴史やら道具の展示があったり、養蜂の解説ビデオがあったり。運転手氏が頼んでくれたのか、博物館のお姉さんが早口の英語で案内してくれたが、ビデオも英語がデフォルトと言うことはこの国の人のほとんどが英語を解すると言うことだろう。

しかしこの博物館で一番の見どころは養蜂箱の彩色パネルのコレクション。
 こんな具合に巣箱の正面に絵を描くことが18世紀から始まったそうで
 
始めは聖書から題材を取ったものが多かったものの、しだいに風刺画や話題の事件などを描くようになったらしく、日露戦争を題材にしたパネルまであったのには驚いた。
とにかくこんなパネルが何百枚も並んでいるさまは壮観で、プリミティブアートそのものの絵もとても楽しい。

ということで入口の売店でカタログと来年のカレンダーをお買い上げ。
 
100%スロベニア産保証の蜂蜜もここで買ってみた。

養蜂博物館を堪能した後はすぐ隣にある、これまたかわいい建物の中へ。
 ここはレストランなのだが、地下への階段を降りて行くと
 
スロベニア特産、レツターというジンジャーブレッドの博物館。
 
とても派手なジンジャーブレッドは時間があればここで自分で飾り付けることもできるようだが
 
何年ももつということで博物館らしく40年物の展示や、なぜか日本語の、しかも高見順や三島由紀夫の一節を入れたものが飾られている。

ちなみにこのジンジャーブレッドはあくまでオーナメントで、食べることはできないらしい。

チーズは食べたものの、お昼は食べていないしのども乾いたのでこちらのレストランで一休み。
 
手前は1822年以来のレシピというオーストリア風のリンゴのシュトルーデル。奥はクリームケーキとメニューにあったのだが、皿に山盛りのクリームにびっくりするとウェイトレスのお姉さん、「みんなそういう反応をするわ」。しかしどちらも甘さ控えめで、ペロリといけてしまった。

ここでゆっくりしていたらもう夕方になってしまい、実は次の予定があるのに急かさない運転手氏をやきもきさせつつブレッド湖畔のホテルへ。

 
駅のすぐ近くにある Hotel Trigrav Bled は1906年にできた建物を利用した小さなホテル。
 部屋は小さいがアンティーク家具の品が良く
  何と言ってもテラスから湖と島が見える。
島の教会もやっと見えたよ。
 
町の中心からは離れて静かだし、周りの家もメルヘンチックだ。

ところでこのホテルのレストランは定評があるらしく、「少し前に日本のプリンスとプリンセスもここでお昼を食べた」って秋篠宮と紀子のことだな。
 雨も降っているし、夜は当然こちらのテーブルへ。
 まずはビーツとチーズのアミューズから始まり
 湖なので鱒を選択。量がほどよく、付け合せの野菜類もおいしくて上品。
 
メインに鹿を頼んだら、これがうっとりする焼け具合。ラズベリージュースで煮た甘いキャベツともぴったりで、評判に偽りはなかった。


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コメント (5)
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