10月16日 続き
アンドリアの町から30分でやってきたのはモンテ・グロッソという小さな村。
ここにイタリア版ミシュラン、ガンベロロッソで最高評価のフォーク3本を取っているレストランがあり、なかなか予約が取れないというこの店で本日はランチなのだ。
村とは言え意外に新しくこぎれいな住宅街の中に、これまたすっきりとしたレストランがある。
これが目指す Antichi Sapori
表のガラスにはベタベタと様々な旅行社などのステッカーが貼られていて、3つ星レストランのイメージとはずいぶん違う。
中に入ってみるとこじんまりとした店で、内装にも気取った所はまったくない。
最初の写真は食後に撮ったものだが、14時に我々が着いた時には当然どのテーブルも埋まって、皆さん楽しそうに食事をしている。
テーブルの背後の窓からは忙しそうな厨房も覗ける。
さあ、それでは我々も、とすぐにパンとワインが運ばれてくる。
すると雑穀入りのこのパンがものすごくおいしくて、これはやばい。これから料理がたくさん出るのだからパンを食べすぎるわけにはいかない。
シェフの名が付いたハウスワインも飲めない者が言うのもなんだかおいしくて、運転手2人も当然飲む。
食事は何時間も続くから無問題という説明につい納得してしまう(笑)。
ケイコさんにおまかせのお料理、まずは優しい味のヒヨコ豆スープからスタート。
パンの上に乗っているのはルッコラとリコッタのペースト。
一口サイズのナスのトルタとかぼちゃのラザーニャが来て
石の器に突き刺さって来たのはソーセージとチーズ。チーズはカプリーノという山羊のチーズだそうだが、これが独特の癖もなくてうまーい!
緑の四角はスフォルマートという野菜のオーブン焼き、イランのハーブオムレツを思い出す。
オレンジ色のかぼちゃペーストの上の丸いものはオリーブの素揚げ。通常は生食できないオリーブだがこの種類は可能、今の時期しか食べられない季節ものはほろ苦い大人の味。
玉ねぎのオーブン焼きは甘くて
プーリアで人気の豚首肉のサラミとフォカッチャに続いては
これもおもしろい石の器に乗った作りたてリコッタ。
牛乳の風味が甘く広がるリコッタはもちろんおいしいが、添えられたセロリのジャムがまた絶品。
と、ここまで12品がすべて前菜。
料理が出るたびに写真を撮り、メモを取っていたので忙しいが、それを本日の運転手のおじさまが面白がるので「日本には写真を撮ってからでなければ食べてはいけないと言う法律があるのだ」と言っておいた。
次に来るのはイタリアでプリモと呼ぶパスタで
一品目はヒヨコ豆ソースのオレキエッテ。こがし小麦と言うものを使っているので色が黒っぽく、これにもチーズがたっぷり。
もう一つはラグーソースのパケッリ。巨大なマカロニのようなパスタで、これもこの辺りで人気があるようだ。
このあたりでもう相当お腹いっぱいなのだが、メインはこれから。
口直しに生のニンジンとフィノッキオ(フェンネル)がどーんと運ばれてきたが、このおいしいこと。
特に日本では珍しいフィノッキオ、独特の香りがあってはまる。
そしてお肉は7人でシェアしたが
自家製ソーセージに子豚の炭火焼。
そして豚首肉のローストにはオレガノやタイムのハーブの他にスパイスも効いて、これは最高においしかった。
付け合せのサラダやローストポテトも奇をてらわずにおいしい。
もう入らん、と言う所で運ばれてくる食後のリキュール
リモンチェロとノッチーノに酒飲みチームは大喜び。
一緒に出される糖衣掛けアーモンドもおいしい。
これで食事は終了と思いきや、ケイコさんのご主人が食べたかったのか、さらにデザートが登場。
アイスケーキのカッサータにババ。
フォンダンチョコレートもおいしいけれど、地味~な見た目の洋ナシのケーキが実は一番おいしかったりする。
最後はコーヒーで締めて、ここまで2時間半。
どれもとてもシンプルな料理で、以前行ったやはりガンベロロッソやミシュランで最高評価の「オステリア・フランチェスカーナ」とは全く方向性が違う。
しかしこういう素材そのもののような料理も評価するとは、さすがイタリア人。自分はこういう料理の方が好きだ。
外に出て見るとレストランの奥にはハーブ類がたくさん育てられていて、一仕事終わったシェフのピエトロさんも出てきてくれた。
イタリアでは有名人のようだが、とてもシャイな人だ。
このシェフが見て行ってくれ、と言うのでレストランから徒歩5分の菜園へ。
温室も見える畑の土はいかにも柔らかそうで、周りにはラベンダーやローズマリーが植えられていい香り。
レストランの野菜はほとんどが15000㎡あるこの菜園のものとのことで、シンプルな料理がおいしい理由も納得。
この菜園に案内してくれて、農具を前にケイコさんのご主人とおじさまに熱弁をふるっているのはシェフのお父さん。代々この村の農民だったと言うルーツを大切にしているのがよくわかる。
3ヶ月も前に予約を入れてもらったおかげで得られたおいしい食事にゆったりした時間。
それにしても全24品、よく食べた。
←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
アンドリアの町から30分でやってきたのはモンテ・グロッソという小さな村。
ここにイタリア版ミシュラン、ガンベロロッソで最高評価のフォーク3本を取っているレストランがあり、なかなか予約が取れないというこの店で本日はランチなのだ。
村とは言え意外に新しくこぎれいな住宅街の中に、これまたすっきりとしたレストランがある。
これが目指す Antichi Sapori
表のガラスにはベタベタと様々な旅行社などのステッカーが貼られていて、3つ星レストランのイメージとはずいぶん違う。
中に入ってみるとこじんまりとした店で、内装にも気取った所はまったくない。
最初の写真は食後に撮ったものだが、14時に我々が着いた時には当然どのテーブルも埋まって、皆さん楽しそうに食事をしている。
テーブルの背後の窓からは忙しそうな厨房も覗ける。
さあ、それでは我々も、とすぐにパンとワインが運ばれてくる。
すると雑穀入りのこのパンがものすごくおいしくて、これはやばい。これから料理がたくさん出るのだからパンを食べすぎるわけにはいかない。
シェフの名が付いたハウスワインも飲めない者が言うのもなんだかおいしくて、運転手2人も当然飲む。
食事は何時間も続くから無問題という説明につい納得してしまう(笑)。
ケイコさんにおまかせのお料理、まずは優しい味のヒヨコ豆スープからスタート。
パンの上に乗っているのはルッコラとリコッタのペースト。
一口サイズのナスのトルタとかぼちゃのラザーニャが来て
石の器に突き刺さって来たのはソーセージとチーズ。チーズはカプリーノという山羊のチーズだそうだが、これが独特の癖もなくてうまーい!
緑の四角はスフォルマートという野菜のオーブン焼き、イランのハーブオムレツを思い出す。
オレンジ色のかぼちゃペーストの上の丸いものはオリーブの素揚げ。通常は生食できないオリーブだがこの種類は可能、今の時期しか食べられない季節ものはほろ苦い大人の味。
玉ねぎのオーブン焼きは甘くて
プーリアで人気の豚首肉のサラミとフォカッチャに続いては
これもおもしろい石の器に乗った作りたてリコッタ。
牛乳の風味が甘く広がるリコッタはもちろんおいしいが、添えられたセロリのジャムがまた絶品。
と、ここまで12品がすべて前菜。
料理が出るたびに写真を撮り、メモを取っていたので忙しいが、それを本日の運転手のおじさまが面白がるので「日本には写真を撮ってからでなければ食べてはいけないと言う法律があるのだ」と言っておいた。
次に来るのはイタリアでプリモと呼ぶパスタで
一品目はヒヨコ豆ソースのオレキエッテ。こがし小麦と言うものを使っているので色が黒っぽく、これにもチーズがたっぷり。
もう一つはラグーソースのパケッリ。巨大なマカロニのようなパスタで、これもこの辺りで人気があるようだ。
このあたりでもう相当お腹いっぱいなのだが、メインはこれから。
口直しに生のニンジンとフィノッキオ(フェンネル)がどーんと運ばれてきたが、このおいしいこと。
特に日本では珍しいフィノッキオ、独特の香りがあってはまる。
そしてお肉は7人でシェアしたが
自家製ソーセージに子豚の炭火焼。
そして豚首肉のローストにはオレガノやタイムのハーブの他にスパイスも効いて、これは最高においしかった。
付け合せのサラダやローストポテトも奇をてらわずにおいしい。
もう入らん、と言う所で運ばれてくる食後のリキュール
リモンチェロとノッチーノに酒飲みチームは大喜び。
一緒に出される糖衣掛けアーモンドもおいしい。
これで食事は終了と思いきや、ケイコさんのご主人が食べたかったのか、さらにデザートが登場。
アイスケーキのカッサータにババ。
フォンダンチョコレートもおいしいけれど、地味~な見た目の洋ナシのケーキが実は一番おいしかったりする。
最後はコーヒーで締めて、ここまで2時間半。
どれもとてもシンプルな料理で、以前行ったやはりガンベロロッソやミシュランで最高評価の「オステリア・フランチェスカーナ」とは全く方向性が違う。
しかしこういう素材そのもののような料理も評価するとは、さすがイタリア人。自分はこういう料理の方が好きだ。
外に出て見るとレストランの奥にはハーブ類がたくさん育てられていて、一仕事終わったシェフのピエトロさんも出てきてくれた。
イタリアでは有名人のようだが、とてもシャイな人だ。
このシェフが見て行ってくれ、と言うのでレストランから徒歩5分の菜園へ。
温室も見える畑の土はいかにも柔らかそうで、周りにはラベンダーやローズマリーが植えられていい香り。
レストランの野菜はほとんどが15000㎡あるこの菜園のものとのことで、シンプルな料理がおいしい理由も納得。
この菜園に案内してくれて、農具を前にケイコさんのご主人とおじさまに熱弁をふるっているのはシェフのお父さん。代々この村の農民だったと言うルーツを大切にしているのがよくわかる。
3ヶ月も前に予約を入れてもらったおかげで得られたおいしい食事にゆったりした時間。
それにしても全24品、よく食べた。
←人気ブログランキングへ一票、お願いします。