Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

プーリアの旅 9 カステル・デル・モンテ

2018-11-13 16:50:50 | ヨーロッパ
10月16日 続き

モンテ・グロッソの村を出てオリーブ畑の中を30分走ると、小高い丘の上に城が見えてくる。
 
これが本日最後の訪問地、カステル・デル・モンテ。

レストランでゆっくりしていたので、ここに到着したのはすでに午後6時近く。
 夕方の空に石造りの端正な建物がそびえたつ。

  
建物に入り、すぐ反対側にある戸口を抜けると
 
真ん中は中庭になっていて、上を見上げれば正八角形の空が見える。
 模型を見るとよくわかるが、この城は八角形のドーナッツのような形になっていて、角ごとにまた八角形の塔が付いた不思議な構造。

 13世紀にこの城を建てたのはフェデリーコ2世。
神聖ローマ帝国皇帝フリードリヒ2世と呼んだ方が日本では通りがいいだろうが、彼はシチリア王でもあり、生涯のほとんどをシチリアとその領地であった南イタリアで過ごしたようだ。

そんな王が建てた城ではあるが、ここは戦闘や防衛のための城ではなく、どうやら狩猟のためのものだったらしい。
そのため家具や装飾は何も残されていない城内にはフェデリーコが好んだと言う鷹狩りに関する展示が少しあるだけ。
  
 この鷹の絵がかわいい。

 地上階を一回りしたら狭い階段を上がって2階へ。
大きな建物だが天井の高いこの城は2階建て。
  
ここにも何もないが、角ごとにある八角形の塔の隅にはトイレがあって、壁にちゃんとろうそくを立てるための穴まである。
このトイレ、西洋の城では最初期のものだそうで、ヨーロッパ各国人にユダヤ人やアラブ人も同居していたシチリア育ちのフェデリーコは時代の最先端を行っていたらしい。

 
2階の窓から外を見れば、360度まわりの平野がよく見渡せる。
食事の2時間前にこの窓から合図をすると、一番近い村から食べ物が届けられたとか。この城に台所はないのだ。

 印象的な姿を外からも一回りしたら、夕闇の迫るお城に別れを告げてルティリアーノに帰還。

今夜からは同じ町ではあるが、市街地の外にあるアグリツーリズモのホテルに泊まる。

 
Lama San Giorgio は19世紀のマッセリアを改装したホテル。
  
本館のダイニングルームやフロント前の暖炉など雰囲気がある。

この本館にも宿泊できるのだが、我々に割り当てられたのは50mほど離れた所に新しく建てられた別館。

もう暗くなってから到着すると平屋建ての建物が2棟、L字型に並び
 
手前のプールはライトアップされている。

 
真っ白で清潔な部屋には小さな冷蔵庫も完備。
 ジェットバス付きの浴槽があるのも夜には寒くなるのでありがたい。

 今夜はもうこんなものしか入らない。


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コメント (2)
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