Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

冬の奥飛騨 1 高山到着

2020-02-28 18:53:15 | 国内旅行

家に送られてくる「大人の休日俱楽部」の雑誌をめくっていて新穂高ロープウェイが冬でも運行していることを知った。
岐阜は今まで通り過ぎたことがあるだけ、高山も行ったことがないと思い立つも飛騨高山までJRはお高い。

 
そこで今回は新宿発高山行きの濃飛バスを利用。連休中日でも乗車率は4割ほど、座席はゆったりして飛行機のエコノミーより座り心地良し。Web割引で片道6,500円。

休日ながら都内の中央高速は渋滞していて、釈迦堂、諏訪湖でそれぞれ10分トイレ休憩する頃には30分の遅延。

しかしよく晴れて気持ちのいい青空。
 
釈迦堂でおいしいよもぎ餅、諏訪湖で野沢菜入りのパンなど買い食いするのも楽しい。

中央道を松本で降りて山道に入る頃から細かい雪が舞いだして
 
平湯に上がる手前では路線バスが雪道にスタックしている。そのお客さんをこちらに積み替え、タイヤにチェーンを巻いてまた30分のロス。
 
ということで平湯ではバス会社がお詫びにお茶を一本くれた。

その後は順調に山を下り
 高山に着いてみると雪も全くなかったが、結局1時間の遅れで乗車時間は6時間30分。しかし元々長距離移動は苦にならないたちだし、座席のおかげかほとんど疲れなかった。

駅からは徒歩5分ほどで今夜の宿、「高山セントラルホテル」へ。
  
 
コンパクトな部屋の典型的ビジネスホテルで、窓からはJRの線路が見える。

さてこの宿にたどり着いた時点ですでに午後3時。
観光施設の冬の営業時間は短いのでゆっくりしていられないし、見学できるのも1つがやっと。

 
そこでやって来たのは高山陣屋。
全国にあった江戸時代のお役所だが、今も建物が残っているのはここだけだそうで、主な建物は1816年に建てられたもの。

玄関を上がって右に折れると民事のお白州と幕府の役人、地元の役人の部屋が並び
  
  
その奥にはちゃんとお茶を飲む「カフェテリア」と、大小に分かれた厠があって、当然だろうがなんだか感心してしまう。

 役所部分の奥には郡代の「社宅」がつながっていて
 
庭に面した明るい方には公務用の広間や郡代と家族の居室。
 裏側が女中部屋だが思ったよりいい部屋。
  
ただしかまども郡代家族用と使用人用ではきっちり分かれていたとか。

玄関の方に戻り、民事用お白州の反対側に行くと今度は刑事用お白州。
 
控えめに飾られた拷問の絵が痛そう

この先には1600年ごろに造られたと言う大きな米蔵があって、中が撮影不可の資料室になっているのだが、ここがなかなか面白い。
というのも今ちょうど司馬遼太郎の「菜の花の沖」を読んでいて、高田屋嘉平が松前藩や蝦夷開拓の幕府役人たちとやり取りしているところ。
知れば知るほど江戸時代の侍と言うのは「徳川株式会社」の社員たちだったのだなと思われ、この資料室の展示でなおさらその感を深める。
年代表を見ると郡代は大体5年ほどの任期で交代していて、これなども現代の地方や海外赴任と変わるまい。

とても興味深く見学出来たが、開けっ放しの館内は寒くて足先が冷え切ってしまった。


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コメント (2)
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