「駒ヶ岳温泉」のチェックアウトは10時だが、次の目的地、乳頭温泉へのバスの時間は9時か11時。
9時では早すぎるので、1軒立ち寄り湯をしていくことにした。
「駒ヶ岳温泉」は20軒ほどの旅館やホテル、民宿のある水沢温泉郷の1軒なのだが、中心は前日に降りたバス停からさらに少し先にある。
そこで荷物を抱えて来た道を戻ると
今にも雨が落ちてきそうな空模様ではあるが、今日もコスモスやススキの向こうに田沢湖が見える。
のんびりと30分ほどかけて目的地に到着。
「露天風呂 水沢温泉」は湯治や自炊部屋もある施設で、10時から立ち寄り湯を受け付けている。
開始時間ぴったりに地元の人らしいおじさんと玄関を入り、自販機でチケットを買って館内へ。
広い脱衣場からお風呂場の扉を開けると
こちらも広くて大きな浴槽が2つ並んでいる。
片方はぬるいお湯で41℃、もう片方は44℃で「熱い湯」の看板に偽りなし。
含硫黄・カルシウム・マグネシウム・ナトリュウム―硫酸塩・塩化物泉という泉質は駒ヶ岳温泉と同じだが、こちらの方が細かい湯花が多くて濁りが強い。
さらに扉を開けて外に出ると
露天も温度に差がある浴槽が2つ。
壁の向こう、緑の先に田沢湖も見えて、庶民的な雰囲気だけれど贅沢な温泉だ。
コロナ対策のためだろう、ポツンポツンと椅子の並べられた休憩所で汗をひかせていると、次第にお客さんの数が増えてきて、地元の皆さんに人気があるとわかる。
やがて時間になり、やって来たバスに乗って20分で乳頭温泉へ。
今夜の宿泊は蟹場温泉なのだが、バスの終点がこの宿の駐車場だったとは知らずラッキー。
とは言え時間はまだお昼前。
なので宿で大きな荷物を預かってもらい、フロントで「湯めぐり帖」1800円を購入。
これは乳頭温泉郷内の宿に宿泊した場合にのみ購入可能なのだが、これがあれば宿泊宿以外の6つに一度づつ入ることができ、温泉郷内の循環バスにも乗り放題という優れもの。
そこでこれを持って早速向かったのが徒歩5分の「妙の湯」。
20年ほど前に乳頭温泉に来た時にはここに泊まったが、この温泉郷の中では一番お上品で女性好みのお宿。
決して大きくはない館内の女風呂に入ると
まずは金の湯の露天、階段を上がって銀の湯の内湯、さらに上がって銀の湯の露天。
どれもこじんまりした浴槽だが、特に内湯はライティングが工夫されていて素敵だ。
内湯への階段の途中には混浴への入り口があって、覗いてみると誰も入っていない。
これはラッキー、と茶色に濁った金の湯にどっぷり。
なにしろ目の前に水の落ちるこの景色、乳頭では珍しい鉄分の多いこのお湯を堪能せねば。
入っていると若い男性も入って来たが濁りが濃いので肩まで浸かっていれば安心、温泉談義で盛り上がってしまった。
こちらの混浴はタオル巻きOK、宿泊していればバスタオルがもらえるが、立ち寄りの場合には湯浴み着があれば安心だろう。
どのお湯も40℃の適温に保たれてゆったり入れる。
妙の湯を出ると時間は1時を回っている。
お昼を食べたいが乳頭温泉には食堂や土産物屋はおろか、コンビニの1軒もない潔さ。
妙の湯でもお昼を食べられるが、それほどしっかり食べたいわけではないのでまた5分ほど歩いてこの温泉郷で一番大きな施設である「休暇村乳頭温泉郷」へ。
本日のお昼はこちらのカフェでマロンパフェ。マロンペーストの下に生クリーム、さらにチーズケーキ、ソフトクリーム、コーンフレークとコーヒーゼリーが入ってすごいボリューム。これにコーヒーがついて1000円はCP抜群。友人の頼んだリンゴのタルトもおいしかったようで、こちらのカフェはなかなか使える。
ここでゆっくりしているうちに「湯めぐり帖」で乗れる「湯めぐり号」がやって来た。
頭に風呂桶を乗せているのがかわいい!
これで2度目の鶴の湯に往復したのだった。
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