由布院の散歩から戻ってようやく亀の井別荘の宿泊棟へ。
フロントの前の椅子でチェックインを済ませ、干し柿に餡の入ったお菓子で一服。
仲居さんに案内されたのはフロントから長い外廊下を歩いて一番奥にある離れの七番館。
「我が家」の玄関を入ると
玄関、踏み込みに続いて
8畳の和室。
その先、庭に面して一段下がったスペースに冷蔵庫やお茶道具、流しがある。
和室の隣が広々としたベッドルーム。
70㎡あるので浴室やトイレも余裕の造り、どこもきれいでさすがにいつもよりリッチな気分。
お部屋のチェックが終わったらまずはお風呂。内風呂もあるけれど館内探検も兼ねて大浴場に行ってみることにする。
ちゃんと使えるという黒電話など置かれた廊下を歩いて
男女入れ替えのあるお風呂へ。
写真はHPから
入ったお風呂は大きな八角形にガラス張りの屋根、この外の庭には露天風呂が2つある。
ここも広くて明るくてきれいだけれど、お湯は残念ながら塩素のにおいがしてがっかり。
さらにがっかりだったのはほかのお客さんのマナー。
ほとんど体を洗わずに湯舟に入ってしまう子供連れがいたり、駕籠をいくつも独占して荷物を広げてしまうおばさんがいたり。
湯治場のような鄙びた温泉にはそんなマナーの悪いお客さんはいない。
そこで夜と朝は部屋の内風呂を使ったが
こちらはちゃんと源泉かけ流し。
源泉温度が50.6℃、蛇口のお湯も45℃ほどあるので水でうめて入ったが、単純温泉ながらメタケイ酸が豊富な弱アルカリ性なので入るとつるつるして気持ちいい~。
この宿で大浴場に行くのは愚の骨頂と学んだ。
大浴場からの帰りには我が家の近くにある談話室をちょっと覗かせていただいた。
レンガ造りの建物の中には大きな本棚と蓄音機。
ちょうど暖炉に火を入れている所で、盆地の湯布院は朝晩とても寒くなるとか。
ここでお茶が飲めるし、夜には蓄音機でレコードが聞けるそうだが、夜は部屋から出なかった。
というのも離れの食事は部屋出しだから。
時間になると仲居さんがテーブルに真っ白なクロスをかけてくれて
まずは銀杏とむかご、さやいんげんの白和えにレンコン蒸し。お造りは鯛とイカで地味な始まり。
と、次には鶏とごぼうのお鍋が来て、これは上品なお出汁で量もたっぷり。
おいしい甘鯛の焼き物と蕪の煮物に続いて
大分和牛。これがしつこい脂もなく柔らかくて、今まで食べたことのある牛肉の中でも一番と思うぐらいおいしかった!
そして〆には御飯とのチョイスでおそばをお願いすると意外にも暖かい汁そば。しかも上に載っているのは玉ねぎの天ぷらなのだが、これがまた甘くて絶品。細いおそばはスルスル入る。
最後はかぼすのゼリーとショットグラスに入ったアイスコーヒー。
徐々に盛り上がる夕食は量も適当で楽しめた。
由布院の夜は静かに更けた。
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