先ず時期は5月からが望ましい。今年は準備が間に合わなかったのか、夏では暑過ぎるし、もはや晩夏だ。 <o:p></o:p>
次にマクロで考えると、「堂島川・土佐堀川・木津川・道頓堀川・東横堀川がロの字型」というが2.5km 角では規模が大きすぎる。回廊の延長も歩ける距離ではないし回遊路も整備されていない。歩けるのは3~4km (銀座や心斎橋難波が1km、往復で2km)で中ノ島 3km 、道頓堀 日本橋から湊町 1km、淀屋橋から難波 3kmだ。 <o:p></o:p>
ロの字型では東西軸の中ノ島と道頓堀は誘引力がある。しかし、南北軸 木津川・東横堀川は高速道路などがあり水辺の楽しさがない。回廊といえるか。むしろ南北(中ノ島と道頓堀)2つの水の軸とそれをつなぐ南北の「筋」を整備するのがよいだろう。<o:p></o:p>
都心の回遊ルート整備も課題だろう。三休橋筋の綿業会館や堺筋のモダン建物、心斎橋筋では船場の卸問屋、心斎橋では大丸とブティック街、難波ではグリコの看板が面白い。都市観光として水辺と合わせ「歩いて楽しめる」回遊ルートが欲しい。大阪城、桜之宮、難波宮跡など既存の歴史の道との結節もある。<o:p></o:p>
結節点である淀屋橋、難波の戎橋には都市観光拠点が欲しい。市役所の一部をフェスティバル・マーケット・プレイス(観光商業)にしてはどうか。御堂筋線との結節点であるし、横の緑地とともに名所となりうる。また、戎橋には観光インフォメーションセンターが欲しい。<o:p></o:p>
つぎに水辺の回遊路(エスプラナード)の整備が必須だ。道頓堀では湊町までのリバーウオークの延伸、中ノ島では歩いて楽しいイベントや木陰が欲しい。今のままではどうも盛り上がりにかける。出来れば堺の自転車業界とタイアップして貸自転車を淀屋橋に設けると観光しやすい。また、ボストンのフリーダム・トレイルのように動線を道にペイントし要所要所の歴史解説をしてあると歩いて楽しい。例えば、米蔵、米の先物取引市場、水運の歴史、座などを取りまとめると良い。一手千両(岩井三四二)など北浜先物を舞台にした小説もある。<o:p></o:p>
それにしても、中ノ島の護岸は汚い。もう少し綺麗にならないものか。シカゴも先物と川の都市だが、水辺にも降りられるし護岸にも配慮がある。また彫刻やバーナムなどの近代建築も多い。(ブルース・ブラザーズで有名である)大阪もブラック・レインでは暑苦しい感じしかなかったが、歴史と誇りを「水」により表現して欲しい。<o:p></o:p>
都市が誇るべきは歴史という有形、無形の資産である。<o:p></o:p>