都市と楽しみ

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STAP騒動はマスコミと素人が先導:素人の研究者、組織、マスコミの三位一体

2014-04-11 05:35:14 | 世情
 STAP細胞についてシニフィアン(signifiant 記号としての表現)とシニフィエ(signifié 記号の意味するもの)(
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%8B%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%81%A8%E3%82%B7%E3%83%8B%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%A8
)を感じた。
 シニフェはSTAP細胞の有無だが、これは論評を避けている。理研の調査委員会が「ミッションではない」というのにはあきれた。シニフェを追うのは開発者であり研究者ではないともいえる。たとえば新薬を開発する企業は製品としての薬を作るのが目的で論文を書くのが使命ではない。
 シニフィアンとしての論文には陥穽の指摘が多い。また、小保方さんの説明でも重要な画像の取り違え、Natureへの差し替えメールなど研究者の「常識」には欠ける。ここは第三者の評価・判定など公平かつ公正(バイアスを取り除く)が欲しい。それにしても、早稲田の博士論文もコピーが多いというのは呆れた。いくらIntroduction(研究の位置づけ・概要・目的)にしても、ページ稼ぎにしてもやってはいけない。

 世の中の環境(外部性)も問題だ。責任を背負わない論評、マスコミはポピュリズムだ。意見があるなら氏名と学位明記の上、公開質問とすべきだ。Natureに意見投稿するなるなり理研に質問を出すなり正道を行くのが科学だ。

 小保方さんの属する理研も組織として不可解だ。一度は理研として論文を出し、特許も申請しているのに研究者を守らない。挙句の果てには調査委員会とやらが拙速な会見をする。組織として人事育成・管理もなく、経営に課題のある研究者集団というのがその実態ではないか。研究と経営の分離、アメリカのケンブリッジではMITの研究者とハーバードの経営者のコンビがR&D企業で最強だとの評価も聞いた。しかも笹井副センター長の責任の所在も不明確だ。あれだけの論文であり、理研と笹井氏のネームバリューもあって掲載となったはずだ。たとえば、革新的な料理で売り出したレストランにおいてメニューの誤表示や偽装が発生した場合、シェフのみの責任だろうか、店長や企業が責任を負うのは明らかだ。

 今回の騒動は、素人の研究者、組織、マスコミの三位一体効果だ
コメント
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