都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

ノーベル医学・生理学賞の大隅良典さんが基礎研究の重要性を指摘:難しいな

2016-11-03 04:17:28 | マクロ経済

「科学が『役に立つ』という言葉が社会を駄目にしている。本当に役立つのは百年後かもしれない。将来を見据え、科学をひとつの文化として認めてくれる社会にならないかと強く願っている」とのコメント。R&D(Research and Development:(基礎)研究と(応用)工学)の意味だ。どちらかと言うと手っ取り早く儲かるのはDだが、Rでの研究がiPS細胞などで急拡大という事例もある。

 当方は都市計画と経済の両方だがDだ。はっきり言ってRの研究は良くわからないし、賞をもらわないと評価されないのは大変だなと思う。Dは世の中の接点が多く大酒飲みが多い。(都市計画分野だけかもしれない)

 確かに、基礎研究は「文化」(正確には普遍性から「文明」だろうか)だ。一種の教養費用とも考えられる。いつももめるのが、適正な予算配分、人事評価、評価期間とスケジュール管理で、大学、文科省、開発企業も絡むため未だに適正な解がない。MIT Sloanの研究テーマにもなっていた。

 大事なのは「競争の少ない、人と違った分野」の研究の指摘だ。流行の研究なら何も得られないリスクは少ないが、競争が激しいのでリターンも少ないというトレード・オフがある。「人と違った研究」は多様性があり、国家として研究の多様性がある。基礎研究は「ユニーク」優先で延ばすのが良い方策で、そのためのインセンティヴや補助、認可の体制を充実すべきだ。また、「ユニーク」が得という風潮や評価がないと学生も危ないとことに手をださない。(皆で渡る横断歩道のような研究が一番目は出にくいのだが。。。)大学と研究室、教授が変わらないと日本では難しいため、海外に出た日本人のノーベル賞が多いのかもしれない。

 碩学の提言は貴重だ

コメント
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