全国ネットでの百貨店が破綻で、虎の子のそごう神戸に郊外の2店抱き合わせて地域のドミナントを狙う電鉄会社に譲渡が本音だろう。
サービスが百貨店の矜持だったのではないか。現在、発展するSCは10%の賃料、衰退の見える百貨店は30% と施設・装置とサービス・人員にお金がかかる。これはフルラインのシティ・ホテルと宿泊特化のビジネス・ホテルの違いと同じだ。百貨店でもビジネス・ホテル志向に似ているのは大丸を代表にテナント志向の賃貸化の方向(ノウハウと人員削減)もある。
サービスとは「楽しめる時間」を売ることだ。かつての、よそ行きの服でお洒落をして出かける場所、ハレの食事、都市の中の屋上遊園地、季節のフェアと催事、バーゲンが回帰の方策だ。もちろん、地域密着の外商もシルバー資産をターゲットにこれからも有効な方策だ。更に鉄道会社の百貨店ドミナント戦略は、鉄道自体の「利用回帰」戦略と乗降客と地域の核としてのエキナカ・エキチカ商業につながる展開がある。昔のアメリカでの鉄道の覇者であったプルマン・タウン(従業員の社宅とサービスなど一種の基地化)の再来かもしれない。
百貨店のオーナー組み換わりと、百貨店のサービス化と賃貸化への二極分化を感じる