都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

ロンドン大火(橋竜太):論旨が分かりにくく、整理がない

2018-01-23 03:40:21 | 都市計画

 論文のまとめの転用だろうか、ロンドンの研究を概論としてまとめている。しかし、何のために日本でロンドン研究という目的がはっきりしないうえ、結論もない。最近、このような「新分野を調べました」といいうのが多い。

 しかも、本著ではロンドン大火の後での都市計画の内容の分析がはっきりしていない。前のとおり再築を基本とし、建築規制や、一部エリア改良を加えたのが結論の様だが、その理由、審議がはっきりしていない。何やらずるずる決まったように感じる。都市計画の立場から言うともどかしい。

  つまりは文章のみならず、章立てと結論があいまいだ。また、本文では「一」とあるのが、図では「1」となり分かりにくい。

 さらに、論拠の明確化のため図版、歴史の図表・体系化が必要だ必要だ。

 また、大火後の測量、評価、委員会、立法、火災法廷なども災害の復興としての機能分類の上、仕訳けと論旨・論拠を明確にすべきだ。

 読んでいて何を書いているのかよくわからない著作で、今年読んだ本のなかでも問題だと感じた。ロンドンに関係される研究者と災害復興の関係者以外はまったくお薦めしません

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