子どもの性質によって兄弟姉妹でも雲泥の差があるものの、子育て中の誰もが、子どもが言うことを聞かなくて困るという体験をしたことがあるのではないでしょうか?
叱る、見守る、我慢する、言い聞かせる、罰を加える、「おばけがくるよ」「こわいおじさんがくるよ」とおどかす、
子どもがこわがっている人物に叱ってもらうなど……家庭によってさまざまでしょうが、どの方法が良くて、効果があるのか悩むことと思います。
言うことを聞かない、かんしゃく、泣き叫ぶ、がんこ、ごね続ける、お友だちのおもちゃを取る、たたく 噛む 危険な場所で走り出すなど、子どもの「困った」態度はさまざまです。
私の場合、子どもの年齢によって、対応を分けるようにしています。
<3歳までの子の場合>
1歳、2歳の子は、自分の感情のコントロールが上手にできません。
また、自分の中にたまった「いやな感じ」を言葉でうまく表現できないし、自分で納得することもできないので、とにかくギャーギャー言ったり暴れたりすることで外に出そうとします。
ですから、大人からすればありえない設定でごね続けることもよくあります。
出かける時間に「行かない」と泣き続ける、全てがいや、理由なくかんしゃくを起す(おそらく眠い、疲れた)
大人が「こうすれば?」「これならどう?」とさまざまな説得を繰り返しても、一度、走り出した感情は、子ども自身にもブレーキをかけることができないのです。
3歳までの子の場合、子どもがこだわっている内容で説得させよう、わからせよう、納得させようとするよりも、まったく別の目新しい切り口で、新しい気持ちを作り出した方が事態を収拾しやすいです。
「靴はかな~い!!」に、「靴はきなさい!」で対応するのでなくて、「靴はかな~い」に、「靴はきたくないのね。おててにかわいいシール貼っておでかけしようか? どのシールにする?」とたずねる形で返すのです。
すると、はきたくないという負の気持ちが、シールを選ぶという楽しい気持ちに入れ替わるので、その後は、いい気持ちに誘導されて素直に靴をはくことが多いです。
いつも物で吊るのはよくありませんから、「ハンコをポン」と手に押すまねをしたり、持って行く予定のハンカチを選ばせたりするのも、一つの方法です。
それでも、ごねつづけたい場合、時期的なものや、眠い、疲れたなど体調もありますから、この時期の子は「ごねるもの」と割り切って対応することも大切です。