虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

メディアアートをめぐっての息子とおしゃべり 1

2019-02-01 12:40:00 | 息子とおしゃべり(ときどき娘)

趣味としてですがメディアアートに興味がある息子。論文が一段落したら、

メディアアートの作品を作ってコンテストに応募しようと考えているそうです。

大学院でもメディアアートの授業も取っていました。

夕食時に、「メディアアートの授業の課題で、こういう作品が作りたいと思っていて~」と

息子が話していたのが面白かったものの、

「コンテストに応募しようと思っているアイデアを

ブログで先に公開するわけにいかないし、もう大人の世界に足を踏み込みつつある

息子との会話を記事にするのも難しくなってきたな」と感じました。

授業での発表が終わったと聞いた時、「発表では、最初に考えていたものより

もう少しパッと見てわかりやすいものにしたら、伝わりやすかったよ。

といっても、今回の課題は、作品を作るとこまで必要はなくて、

アイデアと構想だけなんだけどさ。」と言った後で、

「前にお母さんに話したのとは別のアイデアで発表したんだけど~」と付け足しました。

私は思わず、「その新しいアイデア、確かに、誰でも目で見るだけで、

伝えたいものを体感できるって点で

いいかもね。でも、お母さんは前のがすごく面白いって思ってたんだけど、

あれはボツにしたの?おしいな」と残念がりました。

そしてダメもとで、「お母さんのブログで、高校生の頃にSとした会話を載せた記事が

いくつかあるのよ。

この間、東京で会った人達が、そうした対話の記事が好きって言ってくれたんだけど、

このごろは、S(息子)との会話も、修士論文のことやら、本格的な研究の話やらが

ほとんどだから、メモは取っても記事にすることができなくなったのよ。

もし、前のアイデア、ボツにしちゃっていいなら、その話書いてもいい?」とたずねました。

息子の顔にクエッションマークが浮かんでいましたが、あれこれ細かいことを気にするタイプ

ではないので、(娘なら即ダメ出しされていた申し出でしょうが)

「えっ? 記事? 何? まぁ、いいよ。

発表した分も、もう終わってるからいいよ。」と言っていました。

アイデアはいくらでも思いつくとのこと。

 

お許しをいただいたので、先日の会話を♪

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息子 「メディアアートの授業で、アート作品のアイデアと構想を発表するんだけど、

こういうの考えるの面白いな」

私  「もう思いついたの?」

息子 「あぁ。こんなのどうかなって、考えているのはある」

私  「どんなの?メディアアートって、ビデオとかコンピューター技術を

使った芸術ってことでしょ?」

息子 「そうだよ。考えているのは……。

アイトラッキングっていうパソコン上の人の視線の方向を

推測する方法があるんだけどさ、それを使うと、

アート作品としてのパソコンの前にいる人が、

パソコン画面の時計に注目している間は、その時計が正しい時を刻むようにして、

時計ではない画面上の別の情報に注目している時は、時計が何倍速かで進むようプログラミング

しておくことができると思って。

 ネットに依存して生活しがちな現在、

今が昼なのか夜なのか、どんな天気なのか、ネット上の情報から仕入れることも大いにあるから、

そうした情報も、そのパソコンの特殊な時計の進みに連携させておくと、

自分自身の実生活や体内を通して感じる時間感覚と

コンピューターを通してインプットされる時間感覚のずれが生じるよね。

そうしたコンピューターを通した自分と

コンピューターを通さない自分の違和感のようなもの、

アイデンティティーのゆらぎのようなものを

体験型のアート作品として作れないかと思っているんだよ。」

 

次回に続きます。


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