虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

小1の子たちの算数レッスン

2017-01-04 20:44:00 | 算数

小1のAくん、Bくん、Cくんの算数の学習の様子です。

 

最レベ1年生の □のある式 のハイレベル問題を解きました。

 

1問目は、こんな問題。

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□の数をもとめなさい。

みかんが85こ ありました。かぞく4人で 1こずつたべた あと、 いくつかを おとなりに

あげたので、51こになりました。

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「絵をかいて、考えてね」というと、

「85こ?あーいっぱいだー」という声があがったので、

10こずつふくろに入っているって考えてもいいよ。どんなかき方でもいいから、

かいてみてね。かぞく4人でってとこ難しいよね。いいかき方思いつくかな?」と声をかけていると、

みんな10ずつのふくろ8ことバラのみかん5つの絵をかいていました。

Aくんは、家族4人の絵をかいて、

 

ふくろの中のひとつから4つ矢印をかいて、それぞれの家族のところに

結びつけていました。

Bくんは、最初は10ずつの袋をかいていましたが、途中で、85こすべてのみかんを

かきだす作戦に出ていました。そうしてから減ったものを塗りつぶしていました。

Cくんは、85こを10入りの袋とバラで表してから、

得意の計算で何とかしようとしていました。

 

でも、みんな 「おとなりにあげたので51こになりました」の51この

扱いに戸惑っていました。

□のある文章題は、シンプルなたし算やひき算の文章題とちがって、

絵でかいて求めようとすると、

こんがらがりやすいのです。

 

そこで、どんぐりを85こ用意して、この話を物を動かして考えるなら

どうするかたずねました。

 

85このどんぐりは、のこった51こと、のこったのじゃないもの(たべたりあげたり)の

ふたつに分けられます。

「こっちが34こで、家族が食べたのが4つだから、30こ?」

と具体物を見ながらなら簡単に操作法が思い浮かぶのです。

 

 

でも、具体物を見るとすぐに理解できたのは、

その前に自分なりに絵をかいてみて、もやもやとわからない部分と向き合っていたからでもあります。

 

また、具体物で確かめたあとは、自分たちがかいた絵が

すっきり整理された形で見えてきます。

 

こんな問題も解きました。

 

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これまでに なんページか よんだ 本があります。

きょうも あしたも 12ページずつ よむと、 95ページで

よみおわることになります。

これまでなんページよんだのでしょう?

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これも絵でかいて考えた後で、実際に本をめくりながらどんなことが起こったのか

再現してみると、最終ページから24ページ分ひくことは

すぐにピンときたようでした。

 

文章題は、簡単すぎるものを絵をかかずに解いていると、

解き方を暗記して解いていく癖につながりがちです。

何段階か思考の手順を踏まなくてはならない問題を

言葉を頭のなかで整理したり、言葉を絵になおしたりしながら解くのにつきあっています。

わからないときは、教えるのではなく、具体物を用意して、

答えを出すまでどのような操作が必要か考えさせています。

3人ともしっかりと成長しています。

 

 

このごろ、動きを取り入れた工作に夢中のAくんの作品です。


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