虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

解法のパターン暗記で考えられなくなっていた☆くん、文章題が解けるようになりました。

2008-08-25 10:15:00 | 教育論 読者の方からのQ&A
公文では3学年上の計算練習にまで進んでいるものの

文章題となると1学年下のものもさっぱり解けない…
お母さんが懸命に説明するものの、物わかりがあまりに悪くて困り果てました(お母さんのお話)…

そうした困った状況を抱えて虹色教室に通ってくることとなった
小2の☆くん。
はじめての出会いから数ヶ月を過ぎた今、
見違えるように思考力がついてきました。

出会った頃は、図や絵を描いて解いたことがなく、
これまで学んだ解法のパターンを無理やり問題に当てはめて解いていました。
自信がなさそうに、
「難しそう…」「解けるかなぁ…」が口癖でした。

それが先日は、
何度か教えていた
「線分図やイラストにして整理しながら考える」という方法を
すっかりマスターし、
かなり難しい問題も的確に解くようになってきました。

☆くんは、奨学社の「最レベ問題集」2年生の算数、国語の
どちらも最高レベルのところもきちんと自力で解きました。
今回は「最レベ問題集」3年生の算数学習も少し始めました。

医師で「脳の学校」を設立している加藤俊徳先生によると、(プレジデントファミリー9月号の記事を要約させていただきました)


暗記力はあるのに、思考力が伴っていないという状態は、脳の仕組みから言えば
自然なことです。両者を支配する脳の階層が異なるからです。
鉄道好きの子が、駅の名前を覚えただけでは思考力はたかまりません。
鉄道好きの子が、時刻表を見ながら、ああでもないこうでもないと思考しているときは、記憶力と思考力がどちらも伸びます。

小学校中学校の段階では、暗記力だけで乗り切れるテストが
少なくありません。
問題の解法パターンを覚えてしまえば、暗記重視のテストで
いい点を取るのは難しくありません。
1種のテクニックともいえ、暗記力があってテクニックを実践している子が
頭のいい子として君臨することになります。

しかしこれには落とし穴があり、解法パターンを覚えるというスタイルは

考えを継続して深めていく

という作業が伴いません。
知りたいことがわかってしまうと、脳は考えることをやめてしまうのです。
脳の血流パターンからしても明らかです。

ですから子どもが暗記力を生かした勉強スタイルを取っていたとしたら、
たとえ点の取れる頭のいい子でも改善させるべきです。
わからない問題があったら、すぐに答を見ないことを徹底させてください。
できれば、翌日まで見ない。それくらい徹底させるのです。

よくわからないものに直面し、長く深い思考が続くと、脳の回路が活発に
活動するようになります。
脳は決して、不変のものではなく、使うほどに成長していきます
MRIという技術を使って、よく学んだ子の脳の断面図を
一年前と比べると、たった1年で脳はすざまじい進化を遂げたことが
わかります。


親というのは、子どもがどれだけ脳を使っているかよりも、
脳は使わなくてもいいから手っ取り早くできるようになって、
級が上がったり、テストの点が良かったりすると
それで満足してしまいがちです。
しかしたとえ勉強とは関係のないファッションのことでも、
よくよく考え続けるなら、暗記学習よりも脳を進化させるようです。

自分の好きなことを一生懸命にさせてあげること

はとても大切ですね。
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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
☆君頑張ってますね^^ (なのたんぱぱ)
2008-08-25 15:55:37
すごいすごい^^
☆君頑張ってますね♪
このままいくと文章題が得意になりそうですね。

なるほど~てっとり早く級が上がったり、テストの点が良かったりすると喜んでしまうかもしれません。
いろんなことに注意を払わなければなりませんね。
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