3歳の時期、親御さんの考えと「ずれ」が生じる時があります~と書いたのは、
ちょうどこの頃から、
「難しいことはさせていないので、楽しくやらせているので、
~~をさせても大丈夫ですよね?」とたずねられることが増えるからです。
内容は、
ピアノや文字のワークや英語やリトミック、体操などです。
どの内容なら良いのか、どれくらいするのなら良いのか、さまざまな意見があるので、迷うそうです。
私が、う~ん、と返事に悩んでしまうのは、
子どもって、1歳でも、2歳でも、3歳でも、「楽」なことなんてしないで、
自分の能力の限界まで力を出しきっていろんなことをしているな、と感じているからです。
1歳児は懸命に歩こうとするし、2歳児は手を使う仕事に一生懸命です。
3歳児はというと、記憶したことを取り出したり、
自分で選んだり、
決定したり、目的を定めたり、自分の気持ちを言葉にしたり、
経験したことをごっこ遊びのなかで再現してみたりと、
自分の頭を使うことになら何でも真剣そのものです。
そのどれもが、録音、録画機能のある機械にも、計算機にも、ロボットにも
できないことばかりです。
そうした3歳児が「自分の頭を使いたい」と思っていることに
理解のある親御さんたちは、できるだけ子どもの言葉に耳を傾けて
周囲よりのんびりと生活しています。
子どもが上手にしたら、「上手に自分で達成できた事実」を、教えてあげています。
失敗したら、子どもが自分で気づくように見守っています。
あれこれすることを指示するのでなくて、
子どもがやりたい、達成したいと思う内容を
自分で見つけて
探求していくのを支援しています。
のんびりペースで、5歳、6歳を迎えると、想像力豊かで、思考力が高く、手先も器用で、意欲的な子に成長しています。また個性的なその子しかない才能は、その頃にはもう輝きだしています。
前の話題にもどって、
私が何をう~んと悩むのかと言えば、
3歳の子は、まだ自分の頭で考えることを始めたばかりですから、
しょっちゅう、考えるのを中断されたり、
自分で選んだり、決めたりできない場所でいろいろ指示されて真似することを繰り返したり、
自分の考えを実行に移すよりも
大人の求めるものを真似した方が褒められる体験をしていると、
「考えること」自体をやめてしまうからなのです。
集団でリトミックや英語などを体験するのが悪いわけではないのです。
大人の価値を置くものが外に向いていて、
お家でも、移動中も、お外でも、
あまりにも幼児の「頭で考える」時間が奪われている場合、
問題なのです。
脳の基本の操作がきちんと実行できるように、
この時期の子にはこの時期の子の
やっておかなければならない大切な仕事がたくさんありますよね。
見たり聞いたりしたことを、
遊びの中で再現しなおして、
記憶したことを、きちんとアウトプットできるようにしたり、
手で何か作ることで、
イメージしたものをアウトプットすることもそのひとつですね。
次回に続きを書きますね。
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頭で分かっているつもりでしたが、本当の意味で理解出来てませんでした。
今もちゃんと掴めたわけではないけど、
まずは、いつも真剣な2人をしっかり見て行きたいです。
今後ともよろしくお願いします♪
子供がのんびり考えることができる時間を、きちんと確保してあげること…気をつけます。