虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

考える力を育むブロック遊び 3

2021-10-19 21:49:17 | 思考力

ビー玉を上に上らせて一気に滑らせる道具の作り方を教えていた時のこと。

ビー玉を滑らせる道具は、下のようにブロックの穴にビー玉を乗せます。

下の写真のようにビー玉を受けながらスライドさせていきます。

 

3歳のAくんがゴミ収集車のおもちゃで、落ちるビー玉を受けようとしました。

でもゴミ収集車の穴は車の後部にあるので、ビー玉がうまく入りません。

ビー玉を滑らせる板をどけてゴミ収集車を割りこませるAくんに対して、大人はつい、「それはできないよ。それじゃないよ」と言ってしまいそうになります。

 

でも、そんな言葉をグッと飲み込んで、子どもといっしょに「どうしたらうまくいくかな?」と考えてみると、考えることがとても楽しくなってきますよ。

 

<問題解決作戦 1>

扱っているものをいろいろな角度から見る。ていねいに観察する。

ゴミ収集車をていねいに観察すると横にレバーがついていました。

押してみると、ゴミを入れる部分が傾きます。

でも残念ながら、穴が下向きになってしまいました。

これでは、ビー玉を受けることができませんね。

 

<問題解決作戦 2>

逆転の発想!をしてみる。

「縦のものを横にできないか?横のものを逆さにできないか?傾きを利用できないか?高さを利用できないか?」もついでに考えてみる。

 逆転の発想ってありますよね。ゴミ収集車の穴が後ろについているなら、何とか後ろの穴にビー玉を入れようと躍起になるより、ゴミ収集車の穴がビー玉が落ちてくる位置にくるようにしてしまえばいい……というアイデア。

といっても、ゴミ収集車を手で持って傾けるのはご法度ですから、ブロックでスロープを作って傾けることにしました。

ついでにビー玉を上らせる道具の傾きも大きくします。

 

「ピーッピーッピーッピーッ、車がバックします。車がバックします。」と言いながら、逆向きにスロープを上らせると、無事、ビー玉がゴミ収集車の中に落ちるようになりました。

 

 

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子どもがブロックの穴にサイコロを入れるのに夢中になっていました。

「この子、こういうことが好きなんだな。」と気づいたら、それと同じ遊びをもう少し深めることができるように遊びのバリエーションを増やしてあげます

でも、どうすればいいかわからない……という方もいらっしゃいますよね。

 

<遊びの発展 1>

足し算してみる。

同じタイプのものをもうひとつ足してみたら……。

2種類のものを足してみたら……。

 

ガチャポンと穴の空いたトンネルとベルトコンベアーが足し算されて、何やら面白いおもちゃに……。↓

↑の写真の上部は、ガチャポンです。

一生懸命遊んでいる2歳のBくん。


筒に、小さなおもちゃが入るくらいの穴を一つ開けて、その筒が入る隙間を作って組んだブロックに差し込みます。

上からおもちゃをいれ、筒をくるりと回すと、下に落ちてくる仕組みです。

 

ガチャポンの下は↓の写真のような簡単な仕掛けのベルトコンベアーになっています。

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<遊びの発展 2>

逆転の発想。

ひたすらブロックを重ねて高いビルを作った4歳のCちゃん。

お家を作っていた子たちがエレベーターを取りつけていたのがうらやましいけれど、この高いビルの横にエレベーターを作るとすると、どれだけたくさんのブロックが必要かわかりません。

それに労力も!

 

こんな時は、エレベーターの囲いを作って、その内側にエレベーターを設置して……という従来のイメージを転換して、すでにある高いビルの周りを囲うように最低限のパーツでエレベーターを作ってみました。

 

ドーナツ型のエレベーターがビルの串にささっているような案配。

 

お友だちが長い腕がついたロボットでエレベーターに誘導してくれています。

 

<遊びの発展 3>

囲いの中にキラキラを詰めて……。どの囲いに一番たくさん入るかな?

 

<遊びの発展 4>

組み方で、線対称にも点対称にもなるパズル。作り方は簡単です。

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本を出させていただきました♪



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