『ピッケのつくるえほん』というアプリケーション開発者の朝倉民枝さんと一緒に
絵本作りのワークショップを開きました。
「絵本作りを通して、自分の内面にある世界を表現したり、言葉に親しんだり、
物語を生みだす喜びを感じたりしてほしい」という思いで、スタートした企画。
ワークショップでは、ただ絵本を作るだけではなく、これまで虹色教室で
大事にしてきたものをいろいろなシーンで盛り込むようにしました。
「大事なこと」の一つは、一人ひとりの子が発見したアイデアや使い方や
ストーリー展開やデザインにおける個性的なセンスを
その場にいるみんなで共有するということです。
制作中、何度かそうした学習時間を設けることで、お友だちが見つけたことや
新しい方法から学んで自分の作品作りに活かすようになります。
共有する際には、子ども自らみんなに言葉で説明します。
たとえば、上と下のりすの画像は年中のAちゃんの作品です。
りすが自分のしっぽをまくらにして寝ている姿を表現しています。
最初からそうしたリスのイラストがあるわけではなく、
りすの絵を「長押し」して、身体のパーツをくるくる動かす操作を
使って作っています。
また、りすのサイズを縮小拡大ボタンで調整しています。
りすが昼寝をしている花畑を上手に作っていたので、
Aちゃんにどうやって作ったのか教えてもらうことにしました。
すると、集まったみんなにこんなふうに説明していました。
「(パレットにある)お花の絵をこうやって(指で画面に)たくさん持ってきておいて、
それから一つずつ置いていくの」とのこと。
「たくさん同じものを並べることで、何かを作りだす」という表現を
さっそく試している子がいました。
Aちゃんは、「りすの寝ているポーズを作る」ことを発展させて、
たくさんのりすがお泊りして寝ている話を作っていました。
ベッドの向きを変える方法は、一方を二度、指でタップすることです。
寝かせたりすたちがどの子も寝ている顔になるように表情を選んでいます。
絵本を作る上で、「サイズ」「向き」「数」など、
さまざまなことに注意を向けています。
小学2年生のBちゃんの作品からも
学ぶところがたくさんあります。
↑ どこがどのように違うのでしょう?
どんな工夫をすれば、こうした表現ができるのでしょう?
「ふしぎなおともだち」という登場人物があらわれると、
どんな話になるのかとドキドキワクワクしますね。
帽子をかぶしてみるだけで、「ふしぎなおともだち」だとわかるから不思議です。
ふしぎなおともだちは、ドアの向こうを海の中に変えてしまいます。
美しいですね。どんな工夫をしているから、海の中だとわかるのでしょう?
文字を打つ際、「っ ゅ ょ のような小さな文字」が入っている文字だけ
打ってみる時間を設けました。
発表の時間。
最年少で参加していた3歳の女の子は、自分の作品を紹介する時に
キャラクターを動かすことができる編集画面を使って、
滑り台を滑るシーンを実演していました。